ブーム再来!海外でも話題のコンブチャとは?
海外のセレブやモデルの間で人気のドリンク、「コンブチャ」をご存知ですか?日本人に馴染みのあるワードですが、思い浮かべる“昆布茶”とは全く別物、紅茶の発酵ドリンクのことです。日本では「紅茶キノコ」として1970年代に大ブームとなりました。
今、米国ではコールドプレスジュースやスムージーと並びヘルシーな飲み物として知られ、日本にも数年前から“逆輸入”でジワジワと人気が広がっています。コンブチャに期待できる効果ととり入れ方をご紹介します。
コンブチャとは
古くはモンゴル・シベリア・ロシアなどで飲まれてきた発酵飲料(※1)。 琥珀色で、リンゴ酢のような酸味があり後味は爽やか。紅茶に砂糖とキノコのようなゲル状の菌の株を入れ、数日〜1週間ほどでできあがります。自宅で作るキットや、そのまま飲むドリンクタイプのもの、粉末状のものなどさまざまな形状で市販されています。
コンブチャに期待できる健康効果3つ
1. 美肌効果
コンブチャの原料である紅茶には、テアフラビンやタンニンといったポリフェノール類を豊富に含みます。ポリフェノールは高い抗酸化作用をもち、体内で発生した活性酸素の消去に効果があるとされています。“カラダの燃えカス”である活性酸素を消去することは老化防止に繋がるため、アンチエイジングに関心がある方は積極的に摂りたい栄養素です。また、ビタミンの一種であるナイアシンも含まれ、代謝アップや皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。
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2. むくみ解消
紅茶にはカリウムも含まれており、細胞内外の浸透圧を調節します。塩分の摂りすぎによって体内に留められがちな水分を、外に排出する働きをします。カフェインによる利尿作用もあり、むくみの解消を期待できます。
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3. 疲労回復
ポリフェノールには水に溶けやすく、吸収されやすいため、摂取してから約30分後には体内で抗酸化作用が発揮されます。即効性があるのでこまめに取ると疲れが取れてリフレッシュできると同時に、集中力の回復をサポートしてくれます。
コンブチャのとり入れ方
市販のコンブチャは、そのまま飲めるドリンクタイプのものや、エキスタイプのもの、持ち運びに便利な個包装になったものなどさまざまです。
■ヨーグルトに入れて食べる
食欲が少ない朝の朝食として食べるのもおすすめ。
■炭酸水で割る
炭酸水や牛乳で割って、おやつの代わりに飲むと満腹感も得られ、ダイエットにもよい効果が得られそうですね。
■タンブラーで持ち歩く
水分補給のドリンクとして持ち歩くとこまめに摂ることができます。
自家製コンブチャの場合、500mlの紅茶に40g~50gの砂糖(紅茶液の10%濃度)を加えて作ります。(※1) おすすめの1回の摂取量は100ml程度ですので、カロリーは約31kcal~38kcalになります。市販のコンブチャには低カロリーのものもあるので、ご自身の味の好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
毎日継続して飲むことで美容や健康によい効果を期待できるコンブチャ。興味を持った方は試してみてくださいね。
【参考・参照】
(※1)伊藤輝子、鈴木和子、大石いと美 紅茶きのこについて(第1報)-紅茶きのこの生育及び糖・酸・ビタミンCについて-Tea Fungus(1) 聖徳大学紀要8 pp.129-138
〈https://ci.nii.ac.jp/naid/110000190157/〉(最終閲覧日2018/7/1)
化粧品ブランドに14年間勤務後、からだの内側からも美容や健康をサポートしたいという思いから栄養士の資格を取得。
現在はあすけん栄養士としてコラム執筆やオンライン栄養カウンセリングを担当。

栄養士
多田 綾子