うなぎ|魚介類

土用丑の日に食べられる「うなぎ」。この風習は江戸時代から広まったと言われています。夏バテ防止にいいと言われていますが、実際にはどのような栄養とその効果があるのか、またおいしい食べ方についてあすけん栄養士がご紹介します。

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栄養成分と効果

今回は、スーパーなどでよく売っている、うなぎのかば焼き(日本食品標準成分表)の栄養成分について解説します。

亜鉛

亜鉛は、味覚を正常に保ち、皮膚や粘膜の健康を維持するのを助ける栄養素です。またたんぱく質を合成するためにも必要で、不足すると味覚障害や皮膚炎、食欲不振などが起こります。

ビタミンA

ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。不足すると目の角膜や粘膜がダメージを受け、視力が落ちてしまいます。またビタミンAは耐容上限量も定められており、過剰症にも気を付けないといけません。普段の食事では超えることはほとんどありませんが、サプリメントから摂っている人は注意が必要です。

ビタミンD

ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けてくれます。不足すると、カルシウムの吸収低下や骨の異常を引き起こすことがあります。ビタミンDは不足しがちな栄養素のため積極的に摂ることを意識しましょう。

ビタミンE

ビタミンEには抗酸化作用があり、動脈硬化や老化・免疫機能の低下の原因のひとつとなる活性酸素の働きを抑えてくれたり、血液中の悪玉コレステロールの酸化を抑制し、血栓をできにくくしてくれたります。

ビタミンB1

ビタミンB1は、炭水化物からのエネルギー産生や皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。お酒などアルコール摂取が多い人は不足しがちなビタミンと言われています。不足すると、脚気などになります。

ビタミンB2

ビタミンB2は、皮膚・粘膜の健康維持を助ける栄養素です。また、エネルギー代謝にも関わっており、特に脂肪をエネルギーとして利用する時に必要です。不足すると、多くの代謝系に影響があるため、正常な発育にも欠かせないビタミンです。

ナイアシン

ナイアシンは、糖質や脂質、たんぱく質の代謝をよくする働きがあります。また、アルコール分解酵素を手伝うこともできるので、お酒を飲むときおつまみにもおすすめです。

ビタミンB12

ビタミンB12は、赤血球の形成を助ける栄養素です。動物性食品に多く含まれ、植物性の食品にはほとんど含まれていません。不足すると悪性貧血や神経障害などが起こることが知られています。

おいしい食べ方

うなぎはうなぎ丼・ひつまぶしなどそのまま食べても、うまきやうざくなどの料理にするのもおいしい魚です。今回はうなぎのかば焼きのアレンジ料理を紹介します。

うなぎそうめん

いつも通りに茹でたそうめんに、うなぎのかば焼きをのせ、そうめんのつゆにうなぎのたれを混ぜたものをかけて完成です。他にもきゅうり、大葉などの食材をのせるのもおすすめです。

うなぎ豆腐

うなぎ豆腐は、島根県の郷土料理です。食べやすい大きさに切ったうなぎを焼き豆腐とだしで煮込みます。最後にねぎやきのこ、春菊などを入れたらできあがりです。

 

こってりとした味わいのうなぎには、酢の物のような副菜もよく合います。このとき、わかめもずくのような低カロリーで食物繊維が豊富な食材をチョイスすると栄養バランスが整いやすくなりますよ。うなぎは高価な食材になってきましたが、栄養価が高いので、少量でも食卓に取り入れられるといいですね。

▼カロリー計算▼
うなぎのカロリー・栄養素はこちら

 

【参考・参照】
食品成分データベース〈https://fooddb.mext.go.jp/index.pl〉(最終閲覧日:2025/03/05)

本記事は、2014年8月15日に公開された記事を再編集しました。(2025年3月5日)

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