パクチー|野菜
独特の香りが特徴のパクチーは、薬味としてだけでなく、サラダや煮込み料理にも活躍します。また、若い女性を中心にパクチーブームも広がっており、注目の食材です。パクチーの栄養成分と効果、おいしい食べ方についてご紹介します。
パクチーの栄養成分と効果
鉄分
鉄分はヘモグロビンなどの各種酵素を構成しています。欠乏すると、貧血や運動機能・認知機能などの低下を引き起こします。(※1)
特に女性は、生理の影響で鉄分不足になりやすい傾向があり、積極的にとり入れる必要があります。さらに、鉄欠乏の状態にある若い女性がカルシウムをたっぷり摂っても、骨の健康にマイナスの影響を及ぼすことがスペインの研究によって明らかとなりました。貧血予防のためだけでなく、骨粗鬆症予防のためにも鉄分の摂取量を増やすことが大切です。
⇒女性が不足しがちな鉄分を効率的に摂るコツ
カリウム
カリウムは、神経や筋肉の活動に必要不可欠なミネラル。体内の水分バランスを整える働きがあり、むくみの緩和にも役立ちます。
日本ではナトリウムを摂り過ぎている人が多く、ナトリウムの排泄を促すカリウムを積極的に摂って血圧の低下や脳卒中の予防を目指すことが望まれます。WHOによると、1日あたり90~120mgのカリウムをとり入れると収縮期血圧が7.16mmHg低下するとされています。(※)
⇒栄養士が解説!高血圧を予防する食生活
ビタミンC
ビタミンCは血管・肌・細胞のコラーゲンの合成に必須のビタミンです。欠乏すると、血管がもろくなってあざができやすくなるほか、貧血や筋肉の減少など、あらゆる不調が生じます。また、抗酸化作用があり、体内の活性酸素を除去し細胞を保護するなどの重要な役割を担っています。 さらに、鉛などの有害物質が体内に蓄積するのを防ぎ、排泄を促すデトックス作用があるとされています。
パクチーのおいしい食べ方
ビタミンCは水に溶けやすく、加熱に弱いという性質があるため、効率的に摂るには、パクチーを生で食べるのがベストです。独特の風味が苦手なら、加熱をすると香りが和らいで食べやすくなります。
おすすめの食べ方
■サラダとして
レタス・水菜などの葉野菜とゆでた牛肉や豚肉をサラダにすると、シャキシャキとした食感が楽しい一品になります。レモン汁とナンプラーを使ったドレッシングでエスニック風味にするのもよく合います。
■薬味として
から揚げやエビチリなどともマッチし、刻んで添えると彩りもよくなってビタミンやミネラルもプラスできます。
■たれとして
刻んだパクチー・にんにく・唐辛子を醤油に加えるとエスニック風の調味料になります。冷奴にかけるのもおすすめです。
パクチーは、スーパーのハーブ・薬味のコーナーで購入できます。香り成分には健胃効果や解毒作用があるとされ、医学の父・ヒポクラテスが薬として使用していたことでも知られています。ぜひ、ご家庭でもパクチーを使った料理に挑戦してみてくださいね。
▼カロリー計算▼
⇒パクチーサラダのカロリー・栄養素はこちら
【参考・参照】
(※)厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)〈https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html〉(最終閲覧日:2020/05/09)