えんどう豆|豆
えんどう豆は、さやの硬さで硬莢種(こうきょうしゅ)と軟莢種(なんきょうしゅ)に大きく分けられます。グリーンピースやうすいえんどうなど未成熟な状態で豆をさやから出して食べる実えんどうは硬莢種、さやごと食べるさやえんどうやスナップエンドウは軟莢種です。
えんどう豆はビタミンA(β‐カロテン)を豊富に含む緑黄色野菜で、豆の部分にはタンパク質も豊富。必須アミノ酸のリジンなども含まれます。そこで、えんどう豆の栄養や美味しい食べたかについてご紹介します。
えんどう豆の栄養成分と効果
ビタミンA(β-カロテン)
β-カロテンには強い抗酸化作用があり、活性酸素の発生を抑えます。また、視力を正常に保ち、夜盲症を防いでくれます。
ビタミンB1
ビタミンB1には炭水化物などの糖質の代謝を助けエネルギーを作り出す働きがあり、疲労回復に役立ちます。また、皮膚や粘膜を健全に保つ働きもあります。
ビタミンB2
ビタミンB2には脂質の代謝を助けエネルギーを作り出す働きがあります。また細胞の新陳代謝を促進し、皮膚や粘膜の機能維持に関わっています。
ナイアシン
ナイアシンは水溶性ビタミンの一種で、エネルギーを作り出す過程で働く酵素を助けてくれます。また、皮膚や消化器・神経などを健全に保つために必要です。
カリウム
カリウムは、過剰なナトリウムを体外に排出し、体内の水分や塩分のバランスをとりながら高血圧やむくみを防ぐ役割があります。
⇒カラダの中からむくみを解消!むくみに効果的な食材
カルシウム
カルシウムは、骨や歯を成形する必須ミネラルです。その他にも筋肉の運動、神経の働きに関わっています。
リジン
タンパク質を構成するアミノ酸の中でも、体内では合成できない必須アミノ酸の一種です。体の成長や修復に関わる成分で、集中力を高める効果もあります。
食物繊維
食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維がありますが、えんどう豆に含まれるのは大半が不溶性食物繊維です。
不溶性食物繊維は、腸の水分を吸収して腸内で膨らみ、腸壁を刺激することで蠕動運動を促進する働きがあります。また老廃物・有害物質を絡め取って排泄させるので、デトックス効果もあります。
⇒えんどう豆に豊富な不溶性食物繊維とは?
えんどう豆のおいしい食べ方
えんどう豆は4月から6月にかけて旬を迎え、この時期の新鮮なものは味も栄養価も抜群です。乾燥すると風味が落ちるで、乾燥させないようポリ袋に入れて冷蔵庫で保存するなどしましょう。実えんどうはさやつきで購入するのがおすすめです。
ビタミンB1は加熱に弱いので、素早く調理することがコツです。ただ、実えんどうは茹でた後、急に冷ますとシワがよるので、湯に水を少しずつ加えながらゆっくり冷ますようにしましょう。実えんどう独自の青臭い匂いは揮発性なので、匂いが苦手な人はゆで時間を長くすることで食べやすくなりますよ。
おすすめレシピ
■スナップエンドウとエビのスープ
タンパク質の多いエビと組み合わせることで、スタミナアップ!
■スナックエンドウの塩炒め
スナックエンドウとパプリカは、どちらもビタミンCやβ-カロテンが豊富。美肌対策におすすめです。
成長した実えんどうは、さやえんどうに比べタンパク質・カリウム・ビタミンB1・B2・B6・ナイアシン・食物繊維などがさらに豊富になります。
スープや炒め物など、えんどう豆をたっぷり使った料理で、旬ならではの味を楽しんでみてくださいね。
▼カロリー計算▼
⇒グリーンピースのカロリー・栄養素はこちら
【参考文献】
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)〈https://fooddb.mext.go.jp〉(最終閲覧日2022/7/11)