きのこの5つの魅力とは?ダイエットだけじゃない効果や食べ方を解説

「低カロリー」なイメージのあるきのこ。1年を通して比較的安価に手に入るため、ダイエットの強い味方になってくれます。しかし、きのこにはダイエットはもちろん、ほかにもさまざまな健康効果が期待できることをご存じですか?今回はきのこの5つの魅力と効果的な食べ方について、探ってみましょう。

pixta_69326829_S

ダイエットだけじゃない?きのこの5つの魅力

ダイエットを含めたきのこの5つの魅力について紹介します。

1.カロリーが低い

まず、きのこはイメージの通り、カロリーが低いためダイエットにぴったりな食材です。

えのきしめじエリンギまいたけしいたけなどの手に入りやすいきのこは、100gあたり22~34kcalほどで、たっぷり食べてもカロリー控えめ。副菜としてとり入れるのはもちろん、おかずや主食のかさましにも役立ってくれ、食事の満足感を高めてくれます。

2.腸活&生活習慣病対策に欠かせない食物繊維を含む

きのこの2つ目の魅力は、食物繊維が豊富な点です。きのこの中でも、しいたけとえのきには特に豊富に含まれています。

食物繊維をたっぷり摂ることで、便通が整いやすくなり、腸内環境を整えるのに役立ちます。また食物繊維は糖や脂質の吸収を穏やかにする働きもあり、血糖値や悪玉コレステロール値が気になる場合の対策にもぴったりです。

3.むくみ・高血圧予防に役立つカリウムを含む

続いての魅力は、きのこにはむくみや高血圧予防に役立つカリウムが含まれている点です。きのこの中でも、しめじとマッシュルームに豊富です。

カリウムは、むくみや高血圧の原因となるナトリウムを排出してくれ、食塩の摂りすぎの調整に役立ってくれます。

4.注目の機能性成分を含む

4つ目の魅力は、GABAやオルニチンなどの機能性成分を含むきのこがある点です。

それぞれに期待される働きや、主に含まれるとされるきのこの例は下記の通りです。

成分名 期待される働き きのこの種類の例
GABA 睡眠の質の改善、高めの血圧を下げる えのき、しいたけ、しめじ
オルニチン 睡眠の質の改善、肝臓の働きをサポート しめじ、まいたけ、エリンギ

 

これらのきのこを上手にとり入れると、健康づくりに役立ってくれるでしょう。

5.野菜にはほとんど含まれないビタミンを含む

きのこの5つ目の魅力は、不足しがちなビタミンDを含む点です(※1,2)。きのこの中でも、まいたけ、エリンギに豊富です。

ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける栄養素で、骨粗鬆症の予防に欠かせません。また近年では、免疫機能の維持に関わっているのではないかとして、注目されています。

ビタミンDは野菜や果物、芋、海藻、大豆製品には含まれておらず、日本人に不足しがちな栄養素です。ビタミンDが不足しないためには、きのこなどのビタミンDを含む食べ物を積極的にとり入れることが大切です。

きのこの上手な食べ方

きのこを毎日とり入れる場合は、1日70g程度を目安にするとよいでしょう。これは、食事バランスガイドの副菜1皿分の目安量です。きのこばかり食べてしまうと、食事のバランスが崩れる恐れがあるため、食べすぎない範囲で適量を心がけましょう。

またきのこに含まれるビタミンDをムダなく摂るなら、油と組み合わせて摂るのがおすすめです。ビタミンDは脂溶性であり、油と一緒に摂ることで吸収をよくしてくれます。ごま油やオリーブ油で炒めたり、脂質を含む肉や魚と組み合わせたりするとよいでしょう。

 

きのこはダイエットはもちろん、腸活や健康づくりにも役立つ食材です。買い物の際にきのこを1~2種類買うようにしたり、きのこを使ったスープや炒め物などを作り置きしたりすると、きのこを無理なくとり入れやすいでしょう。

 

【参考・参照】
※1:厚生労働省 令和4年「国民健康・栄養調査」<https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42694.html>
※2:厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)
厚生労働省 農林水産省 食事バランスガイド<https://www.maff.go.jp/j/balance_guide/>
文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
カロリー計算:食事管理アプリ『あすけん』調べ

【執筆者】
管理栄養士。病院、保健センター、保育園で幅広い年代の栄養サポートに携わる。現在はフリーランス管理栄養士として、ライターやレシピ制作を中心に活動中。あすけんではコラム執筆などを担当している。HP:https://hirotachihiro.com/

広田 千尋

管理栄養士
広田 千尋

ページトップ