【妊娠後期】増えすぎに注意!体重管理のコツ7つ
妊娠後期に入り、体重増加が気になって妊婦健診のたびにドキドキしてしまう方も多いのではないでしょうか。とくに妊娠後期は体重が気になる時期。安心して出産を迎えるためにも、適切な範囲に収めておきたいですよね。今回は、妊娠後期の体重管理のコツをご紹介します。
妊娠後期に体重が増えやすい理由
妊娠後期に体重が増えやすい理由はさまざまです。
・カラダが重たくなり外出が減った
・産休に入り通勤がなくなった
などの活動量が減る原因もあれば、
・食欲が増している
・ついつい何か口にしてしまう
・「産後はゆっくり食事をとれないだろうから」とおいしいものを食べる機会が増えている
などの食べる量が増えることによる原因もあります。
妊娠後期は赤ちゃんがグッと成長し、体重が増えやすい時期ではあります。ですが体重が増えすぎてしまうと、巨大児や帝王切開分娩のリスクが高まるなどの影響が知られていることもあり、妊婦健診でも注意を受ける方もいるかもしれません。
体重が増えすぎてしまう前に、早めに対策をしましょう。
適切な体重増加の範囲
適切な体重増加はどの程度か、おさらいしてみましょう。
適切な範囲は人によって異なりますが、以下が目安となります。
・低体重(やせ)…12~15kg
・普通体重…10~13kg
・肥満(1度)…7~10kg
・肥満(2度以上)…個別対応(上限5㎏までが目安)
現時点でどの程度体重が増えているか考え、出産まであとどの程度が許容範囲なのか考えてみるのも良いですね。
体重管理の詳しい内容については、こちらのコラムを参考にしてください。
⇒知っておきたい妊娠中の体重増加の目安
今日からできる!体重管理のコツ7つ
体重増加に悩む方のために、コツを7つご紹介します。できるところからぜひはじめてみてください。
1.朝ご飯をしっかり食べる
朝ご飯を食べていない、または簡単なものが多い方は、まずは朝ご飯を食べるところからはじめてみましょう。
朝ご飯を食べることでエネルギー消費のスイッチが入り、またその後の食事のドカ食いも防げます。
2.食事を減らしすぎない
体重増加が気になるからと、主食を極端に減らしたり食事量を少なくしたりする方もいるでしょう。食事を減らし過ぎることで物足りなさや空腹感につながり、結果食べすぎてしまったり、食事のあとにデザートが欲しくなったり、間食が増えてしまったりなどが考えられます。
たとえば妊娠後期の1食あたりの白米の量は200~260gとって良いこととなっています。(※1)間食を控えれば、意外にもたくさん食べて大丈夫なのです。
食事量の目安は妊産婦のための食事バランスガイドが参考になります。どのくらい食べて良いのか知りたい方は一度チェックしてみてください。
3.食事は野菜たっぷり&あっさりなものを
食事をしっかり食べて良いとはいえ、おかずはヘルシーなものを心がけることが大切です。
野菜はたっぷり取り入れ、主菜は脂っこいものを避けあっさりしたものを選びましょう。野菜たっぷりのスープや和え物などを作り置きしておくと、忙しいときでも手軽に野菜をとれますよ。
4.間食はカロリーが低く栄養補給できるものに
間食はカロリーや糖質が抑えられているものや、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素を摂れるものにしましょう。
たとえば、ヨーグルト、プロセスチーズ、ナッツ、果物、さつまいもなどがおすすめです。
好きな間食はたまにお楽しみ程度に取り入れるようにすると、ストレスをため過ぎずにカロリーコントロールしやすくなりますよ。
5.飲み物はノンカロリーの水や麦茶
飲み物はノンカロリーの水や麦茶などを中心にしましょう。水分補給代わりに甘いジュースをとっていると、知らないうちにカロリーを摂りすぎてしまいます。
どうしても甘いものが飲みたいときは、カロリーオフされたものを選ぶようにしたり、少量にしたりするなど工夫しましょう。
6.外食の後はカロリー調整
外食やおいしいものはどうしてもカロリーの摂りすぎにつながってしまいます。とはいえ我慢しすぎはストレスの元になりますので、おいしいものを食べたあとはカロリー調整をするようにしましょう。
外食の後は以下のような食事にチェンジしてみてください。
・食物繊維を摂れる主食(玄米、オートミール)にする
・とにかく野菜たっぷり
・主菜は脂質の少ないものを蒸したり焼いたりしてカロリーオフ
おいしいものを適度に楽しみながら、上手にカロリーコントロールしましょう。
7.毎日プラス10分動く
活動量が低下しがちな妊娠後期は、意識的にカラダを動かすことが大切です。
時間を決めてウォーキングしたり、買い物や通勤の際に遠回りしたりと、意識的にカラダを動かしましょう。まずはプラス10分からでOKです。適度な運動は体重管理だけでなく、出産に向けた体力づくりにもなりますよ。
妊娠後期はカラダが重たく動くのも大変な時期です。できる工夫で良いので実践し、体重管理に役立ててくださいね。
※妊娠中の食事内容や運動について、医師から指示がある場合はそれに従ってください。
【参考・参照】
(※1)厚生労働省 妊産婦のための食事バランスガイド<https://www.mhlw.go.jp/content/000788598.pdf>(最終閲覧日:2022/7/30)
公益社団法人 日本産科婦人科学会/公益社団法人 日本産婦人科医会 産婦人科診療ガイドライン―産科編 2020<http://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_sanka_2020.pdf>(最終閲覧日:2022/7/30)
【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
管理栄養士
広田 千尋