果物、食べていますか?果物のうれしい効果と栄養について知ろう!
果物、食べていますか?実は、20~40代の果物摂取量はわずか43.9~55.2g程度。(※1)推奨されている量の4分の1程度しかとれていません。
「でも果物って太るんじゃないの?」というイメージを持ってしまいがち。ですが、上手に取り入れればダイエットにも役立ち、かつ豊富な栄養を摂ることができるんです。
今回は果物のうれしい効果やダイエット中の取り入れ方、さらには効能別におすすめの果物をご紹介します。
果物のうれしい効果と栄養
みずみずしくてジューシーな果物。たくさん栄養が詰まっている印象がありますが、どのようか効果が期待できるのでしょうか。
抗酸化作用でアンチエイジング
果物に含まれるビタミンやポリフェノール、カロテノイドには抗酸化作用があります。老化の原因となる活性酸素を取りのぞいてくれる働きがあり、いわゆる「アンチエイジング」の手助けをしてくれます。
この老化の原因となる活性酸素は、増えすぎることでカラダの細胞を傷つけてしまい、がんや心血管疾患、生活習慣病の要因ともなります。活性酸素が増えるのは、喫煙、飲酒、ストレス、紫外線などが一因と考えられています。
このように、アンチエイジングだけでなく健康面からも、抗酸化作用が期待できる果物を摂りたいものですね。
栄養素を丸ごと食べられて損失が少ない
果物は、ビタミンやミネラルを無駄にすることなく摂ることができます。
ビタミンやミネラルは、熱を加えることや調理によって損なわれやすい栄養素。たとえばほうれん草に含まれるビタミンCは、ゆでることで約2分の1にまで減ってしまいます。(※)
果物であれば、生のまま丸ごと食べられるので、栄養素が減ってしまう心配をせずに食べられます。
※…文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)より重量変化率を考慮して計算
果物はダイエット中でも大丈夫?
果物は適量であればダイエット中でも積極的にとりたい食べ物。ダイエット中に摂りたい食物繊維や、むくみ予防に役立つカリウムなどの栄養素も補給できるので、間食を果物に変えるなど、工夫して取り入れましょう。
果物は1日200gが目安です。(※2)りんごであれば中1個、キウイフルーツであれば2個程度。200gあたりのカロリーは100~120kcalほどです。100~120kcal程度を洋菓子で例えると、チョコレートであれば5粒程度、シュークリームの場合はたったの1/2個しか食べられません。
果物であれば200gしっかり食べるので満足感が得られやすく、間食のカロリーを抑えるのにも役立つでしょう。
⇒果物は太るってホント?栄養士が教える正しい果物のとり入れ方4つ
効能別!おすすめの果物
果物からさまざまな効能を得たいとき、どの果物を食べるといいのでしょうか。効能別にご紹介します。
抗酸化作用でアンチエイジングを期待したいとき
カラダの細胞を傷つけたり、老化を引き起こしたりする原因となる活性酸素。これを取り除くためには、抗酸化作用のあるポリフェノール、カロテノイド、ビタミンA、C、Eを摂取しましょう。
<おすすめの果物>
ブルーベリー、りんご(皮ごと)、みかん、オレンジ、キウイフルーツ、マンゴー…など
むくみを解消したいとき
果物に含まれるカリウムには、むくみ解消を助けてくれる働きがあります。
ナトリウムを摂り過ぎると、カラダは水分をため込んでしまい、むくみの原因となります。カリウムは摂り過ぎたナトリウムを排出してくれる働きがあるため、むくみ解消に役立つ、というわけです。
<カリウムが摂れるおすすめの果物>
バナナ、メロン、キウイフルーツ、ぶどう、もも、いよかん…など
美肌のための栄養素を摂りたいとき
美肌作りに役立つ栄養素は、コラーゲンの生成に欠かせないビタミンCや、肌を乾燥から守るビタミンAです。どちらのビタミンも日本人は不足しがちな栄養素なので(※1)、果物から積極的に補いましょう。
<ビタミンAが摂れるおすすめの果物>
メロン(赤肉種)、みかん、すいか、グレープフルーツ(ルビー)、干しプルーン…など
<ビタミンCが摂れるおすすめの果物>
キウイフルーツ、柿、いちご、オレンジ、グレープフルーツ…など
果物に期待できる効果や、おすすめの果物を紹介しました。ぜひ旬のおいしい果物を取り入れ、毎日の健康づくりに役立ててくださいね。
【参考・参照】
(※1)厚生労働省 令和元年「国民健康・栄養調査」の結果<https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf>(最終閲覧日:2021/01/06)
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
管理栄養士
広田 千尋