しらす干し|魚介類

「しらす干し」はイワシの稚魚であるしらすをゆで、それを天日干しや乾燥機などで軽く乾燥させたものです。他に、ゆでただけのもが「釜揚げしらす」、しらす干しよりさらに乾燥させたものが「ちりめんじゃこ」です。年中スーパーで売っており、いつでも手に入れることができます。くせがなく、食べやすいだけではなく、栄養も豊富です。今回はしらす干しの栄養とその効果、おいしい食べ方についてあすけん栄養士がご紹介します。

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栄養成分と効果

たんぱく質

たんぱく質は筋肉や内臓・皮膚や髪などカラダのさまざまな部分をつくっている栄養素です。血液の成分やホルモン・免疫の抗体・遺伝子をつくる材料にもなり、生命を維持するために重要な働きをします。

カルシウム

カルシウムは歯や骨をつくるために必要な栄養素です。 体内のカルシウムのうち、99%は歯や骨に存在していますが、残りの1%は止血をするために使われたり、筋肉の収縮に関わったりしています。

ビタミンD

ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けてくれます。不足すると、カルシウムの吸収低下や骨の異常を引き起こすことがあります。ビタミンDは不足しがちな栄養素のため積極的に摂ることを意識しましょう。

ナイアシン

ナイアシンは、皮膚や粘膜の健康を保つ栄養素です。不足すると、皮膚炎・下痢・精神神経障害を主症状とするペラグラを引き起こす可能性があります。

ビタミンB12

ビタミンB12は、赤血球の形成を助ける栄養素です。動物性食品に多く含まれ、植物性の食品にはほとんど含まれていません。不足すると悪性貧血や神経障害などが起こることが知られています。

他にもしらす干しにはマグネシウム亜鉛ビタミンAビオチンDHAEPAなどの栄養素も含んでおり、とても優秀な食材です。

しらす干しのおいしい食べ方

しらすごはん

ごはんにしらすをのせ、お好みで薬味に海苔ねぎを入れるだけでできます。忙しい時にでも簡単に作ることができ、またたんぱく質を摂ることが出来ます。ごはんにのせるだけでなく、パンにのせたり、うどんやパスタにいれたりするなどもおすすめです。

しらすのサラダ

しらすとレタスきゅうり、ねぎや水菜の野菜類でサラダを作るとサラダだけでは不足するたんぱく質やカルシウムを摂ることができます。海苔やごま豆腐などを入れてもおいしく食べられます。しらすは塩分も強いため、ドレッシングの種類や量は調整しましょう。

 

しらす干しは簡単にたんぱく質やカルシウムを摂ることができ、また脂質も少ない優秀な食材です。しかし塩分は高いため、食べすぎには注意し、気になる方は一度ゆでると塩分を減らすことができます。ぜひ、しらすを上手に活用してみてくださいね。

 

▼カロリー計算▼
しらす干しのカロリー・栄養価はこちら

 

<参考・参照>
食品成分データベース
株式会社ヤマイチ しらすの博物館〈https://k-yamaichi.jp/publics/index/115/〉(最終閲覧日2023/12/15)

【執筆者】
大学で栄養学を学び栄養士の資格を取得。在学中は、経産婦の体型意識を調査し、健康的な体型と理想的な体型の差を研究した。3人の子どもを産み、自身の体型や食事が子どもに与える影響から、食事の重要性を再確認し、食を通じて多くの人の健康やダイエットのサポートしたいと考え、現在はあすけんコラム執筆の他、栄養価計算やメニューデータの整備などを行う。

井﨑 夏紀

栄養士
井﨑 夏紀

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