せり|野菜
「せり」といえば近年、仙台のせり鍋が有名になりつつありますね。正月に食べる七草の一つでもあります。
年中野山に生えている多年草ですが、春先に芽を伸ばし新しい柔らかい茎葉が美味しいので旬は2~4月といわれています。そんな、せりの栄養と効果、おいしい食べ方についてあすけん栄養士がご紹介します。
せりの栄養成分と効果
β-カロテン(ビタミンA)
β‐カロテン脂溶性のビタミンなので、油と一緒に摂ることで吸収率がアップします。
抗酸化作用があり、老化や免疫力の低下の原因となる活性酸素を抑制する働きがあります。また、皮膚や粘膜を丈夫にし、免疫力アップや風邪予防に効果があります。
ビタミンC
ビタミンCは美肌作りには欠かせないコラーゲンの合成を助けます。また、ストレスを感じた時に分泌されるホルモンの生成に欠かせないので、ストレスを感じやすい方にはぜひ摂っていただきたい栄養素です。
⇒ストレスに欠かせない!ビタミンCを効率良く増やすコツ
葉酸
葉酸は「造血のビタミン」ともいわれていて、赤血球を作り出すために必要で貧血を予防する働きがあります。
妊娠中の方に必要な栄養素として知られていますが、妊娠前や妊娠中にしっかりと摂ることで赤ちゃんの神経管の正常な発育を促し、先天異常の予防になることが分かっています。
⇒妊婦さん必見!妊娠中の食事のポイント
食物繊維
腸内環境を整えて便秘や下痢を予防します。また、消化がゆっくりなため糖の吸収が穏やかになり急激な血糖値の上昇を抑えます。
オイゲノール
せり特有の香り成分です。鎮静効果があるといわれています。(※)
せりのおいしい食べ方
せりを購入する時は、葉が鮮やかな緑色で茎があまり太くないものを選びましょう。茎が太いものはかたくなっている場合もあるので注意。
乾燥に弱いので保存する時は、濡らした新聞紙にくるんでビニール袋などにいれて乾燥しないように気をつけましょう。
おすすめレシピ
■せりとじゃこのいため浸し
油で炒めてひと煮たちさせるだけのお手軽メニュー。ちりめんじゃこは頭も骨も丸ごと食べられる魚なので、日頃不足しがちなカルシウムをしっかり補うことができます。
■せりとあさりの炊き込みごはん
せりの風味を楽しめる炊き込みご飯です。あさりに含まれる「タウリン」には、血中LDLコレステロールを低下させたり、肝臓の解毒機能を促したりする働きがあります。
正月の七草以外では食卓に並ぶことの少ない野菜ですが、せりを見つけた際はぜひ料理に活用してみてくださいね。
▼カロリー計算▼
⇒せりのお浸しのカロリー・栄養素はこちら
【参考・参照】
(※)今西 二郎 香りと医療—メディカル・アロマセラピー におい・かおり環境学会誌 Vol.39 (2008) No.4 p. 221-230
〈https://www.jstage.jst.go.jp/article/jao/39/4/39_4_221/_article/-char/ja〉