やる気の源はタンパク質にあり!脳が必要としているアミノ酸とは
タンパク質は、炭水化物・脂質と共に三大栄養素のひとつで、筋肉・臓器・皮膚・毛髪・ホルモン・酵素・抗体などを構成しています。そして、脳内物質もタンパク質が原料になっており、私たちのカラダに欠かせない栄養素です。
このタンパク質は、約20種類のアミノ酸が多数結合してできています。タンパク質を構成しているアミノ酸の一部は、私たちのカラダでは合成できないか、合成できたとしても微量であるため、食事から摂取しなくてはいけません。
脳内物質を作るアミノ酸3つ
トリプトファン
必須アミノ酸の一種で、体内では合成できないため、食事から摂取しなくてはなりません。ビタミンB6・ナイアシン・マグネシウムのサポートを得て、トリプトファンからセロトニンが合成されます。
フェニルアラニン
必須アミノ酸の一種で、体内では合成されないため食事から摂取しなければなりません。体内ではフェニルアラニンからアミノ酸のチロシンを経てドーパミンやノルアドレナリンが合成されます。うつ症状の緩和や記憶力の向上に効果があるといわれています。
チロシン
体内でフェニルアラニンから合成されます。ビタミンB6のサポートを受けて、チロシンからドーパミンが合成されます。成長促進や自律神経の調整を行う甲状腺ホルモンの原料ともなります。神経や脳の働きを助けるアミノ酸で、うつ症状の改善に有効だといわれています。
⇒やる気もコントロール!これらから作られる3大脳内物質とは
脳内物質を作るのにおすすめの食品
タンパク質から脳内物質を作る上で、なくてはならないのがビタミンやミネラルです。脳内物質生成の過程で、ビタミン・鉄・マグネシウムなどさまざまな栄養素が必要です。
これらが揃って初めて幸せホルモンのセロトニンやドーパミン・ノルアドレナリン、睡眠に関係するメラトニンなどが作られるのです。そこで、普段の食事で意識してこれらの栄養素を補うようにしましょう。
トリプトファン
チロシン
大豆製品・アーモンド・乳製品・バナナ・りんご
ビタミンB6
ナイアシン
大豆製品・レバー・鶏肉・カツオ・さば・きのこ類
マグネシウム
ビタミンC
パプリカ・ピーマン・パセリ・ブロッコリー・レモン・柿・キウイ・いちご
⇒継続して摂りたい!おすすめのブレインフード5選
心とカラダの健康は、脳内物質のバランスにより保たれています。これら脳内物質が不足してしまわないよう、毎日の食生活でタンパク質・ビタミン・ミネラルを意識してみてくださいね。
【参考】
eヘルスネット セロトニン
〈https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html〉(最終閲覧日11/9)
eヘルスネット ドパミン
〈https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-047.html〉(最終閲覧日11/9)
生田 哲 「食べ物を変えれば脳が変わる」 PHP新書(P176〜180)
西川義之・瀧本知憲 「基礎栄養学」 化学同人(P53)