栄養士おすすめ!残業続きの疲れを癒すカラダにやさしい夜食3つ
遅い時間の食事は、ダイエットによくないのでは……と心配する人も多いはず。でも、空腹のまま眠るのもストレスとなってしまいますよね。
そこで、夜食を食べるときのポイントと、カラダにうれしい効果のある夜食をご紹介します。
残業が決定したら、夕方に軽食を取る
夜間には、体内時計を調整するBMAL1遺伝子と、そのタンパク質が活性化します。このタンパク質には脂肪をためこもうとする働きがあります。最も活性化する時間は、22時~2時。そのため、この時間の食事には特に注意が必要です。
残業があり、22時以降に夜食を食べたくなりそうなときには、早い時間に軽く食べてから、22時以降の夜食はごく軽めにとる「分食」を実践してみてください。先に食べる軽食は、空腹が紛れる程度がベスト。ヨーグルトやおにぎりなどがおすすめです。
夜食の選び方としては、脂質・食物繊維の多いものを避け、胃腸の負担を軽くしてあげると、翌日の体調に響きにくくなります。
うれしい効果がある夜食3つ
はんぺんと刻み野菜のスープ
1.はんぺん、にんじん、キャベツ、玉ねぎを一口大にカットする
2.鍋に適量の水、中華スープの素、1の野菜を入れて、具材が柔らかくなるまで煮込む
《この夜食のポイント:消化吸収しやすい》
食物繊維の少ない野菜と低脂質のタンパク質を組み合わせて、消化吸収のよい夜食に。野菜は小さく刻むのがポイントです。温かい夜食は、胃腸の働きの低下を防ぐことができます。
〈消化が良い野菜〉にんじん・キャベツ・玉ねぎ・カリフラワーなど
豆腐のリゾット風
1.みじん切りにした玉ねぎと少量の水を鍋に入れ、玉ねぎに火を通す
2.1の鍋に食べやすい大きさに切ったハム、1膳弱のごはん、100mlの水を入れ、軽く煮込む
3.崩した豆腐1/2丁、牛乳100mlを加え、コンソメブイヨンで味付けをする
《この夜食のポイント:よい睡眠が得られる》
睡眠を誘う働きのあるメラトニンというホルモンは、体内時計に合わせて夜間に分泌量が増えます。メラトニンは、トリプトファンという必須アミノ酸からつくられるので、夜食でトリプトファンを補い、良質な睡眠を得られるようにしてみましょう。
〈トリプトファンを含む食材〉豆腐・納豆などの大豆製品、牛乳など
赤身ひき肉の豚汁
1.大根、じゃがいも、にんじんは一口大にカットする
2.鍋に水と1の野菜をいれて軽く煮込んでから、豚赤身ひき肉を加え、具材に火が通るまで煮込む
3.アクをすくい取り、だし入りの味噌を加えて味を整える
《この夜食のポイント:疲労回復効果がある》
疲労回復にはビタミンB1が効果的。豚肉に多く含まれていますが、夜食に使うならば、脂質が少ない赤身肉のミンチを選んでみてください。胃腸の負担を軽くしてくれますよ。
〈ビタミンB1を含む食材〉豚赤身ミンチ・山芋など
夜食は200kcal程度に抑えるようにすれば、胃がもたれて朝食が食べられないということもなくなります。上手に夜食をとって、残業を乗り切ってくださいね。
【執筆者】
コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
管理栄養士
衞藤敬子