新年からダイエットをスタート!太らない過ごし方と目標設定のコツ
「今年こそはやせる!」「正月太りを解消したい!」などの理由で、新年はダイエットをスタートさせる人が多い時期です。ダイエットをスムーズに行うためには、太らない長期休暇の過ごし方を知り、また目標を高く持ちすぎないこともポイントです。今回は、新年からダイエットをスタートする人に向けて、知っておいてほしいポイントを紹介します。
年末年始は体重増加に注意
「正月太り」という言葉があるとおり、年末年始は太りやすい時期です。食べすぎや活動量の低下が原因とわかってはいるものの、毎年体重が増えてしまうと悩む方も多いでしょう。
実際に、年末年始は体重が増える、という研究結果もあるほどです(※1)。
これは日本、アメリカ、ドイツにおける1年間の体重変化を調べた研究で、年末年始はどの国も体重増加がみられたという結果になっています。日本では、平均で0.5%ほど体重が増えたことがわかりました。
この年末年始をうまく乗り切れば、新年からのダイエットがスムーズにいきやすくなります。ぜひ次から紹介するポイントを参考にしてみてください。
太らない年末年始の過ごし方は?
年末年始を太らずに過ごすためにおすすめしたいのは「体重測定」です。
体重測定をすることで、自然と食べすぎ防止の意識が働き、体重増加を防ぐ働きが期待できます。手軽にできるため、毎日続けやすいこともメリットです。
実際に、体重測定することで休暇中の体重増加を防げたという研究結果もあります(※2)。
この研究では、272名を2グループに分け、クリスマス休暇の前に以下のことが行われました。
・グループ1:体重測定、記録を行い、推移をみて食事や飲み物の内容を考えるように指導される。また体重管理や食事に関わる情報提供が行われた。
・グループ2:健康な生活に関する小冊子が提供された。
1月と2月に評価を行った結果、グループ1では-0.13kg、グループ2は+0.37kgとなり、0.49kgもの差が出たことがわかりました。
体重測定により、よい意識の変化が生まれていることがわかる結果ですね。気が緩みがちな年末年始も、体重測定と記録だけは忘れないようにしましょう!
新年からダイエット!目標設定と進め方のポイント
新年から気持ちを新たにダイエットをスタートさせる場合、知っておいてほしい目標設定の仕方と、進め方のポイントをお伝えします。
目標はまずは3%の体重減少
体重減少の目標は、まずは現体重の3%程度にしてみましょう。
「これならできるかも?」というくらいの、小さな目標を立てるのがおすすめです。目標を高く持ちすぎるよりは、達成できる目標を立ててクリアしていく方が、達成感を味わえてダイエットがスムーズになるといわれています。
3%とは、60kgの場合は1.8kg、70kgの場合は2.1kgとなります。これを3~6ヶ月かけてやせるのが、リバウンドしにくい理想的なペースです。
食事&体重記録をする
先ほどお伝えしたとおり、体重測定はダイエットに欠かせません。またあわせて食事記録もしてみましょう。
両方あわせて行うことで、より食べすぎ防止の意識が働きやすくなりますよ。また体重増加にすぐに気付けるため、リカバリーをしやすくなるメリットも。さらに、客観的に自分の食生活を振り返ることで、問題点も見つけやすくなりますよ。
なかなか記録が続かない方は、下記のコラムをヒントにして、新年から再開してみませんか?
⇒食事記録が「面倒」「続かない」方必見!習慣化のコツを栄養士が伝授
続けやすいダイエット法を実践しよう
ダイエットは無理なく、長く続けられる方法を実践することが大切です。過度な食事制限は無理がきやすく、挫折してしまう原因につながります。毎日でも続けられる方法を見つけてみましょう。
たとえば「野菜をたっぷり食べる」「1日10分プラスして歩く」「甘い飲み物をお茶に変える」などの習慣が身に付くと、やせたあとも体型キープをしやすくなります。
ダイエット中の方が取り入れたい習慣については、こちらのコラムで詳しく紹介しています。
⇒まず徹底したい!ダイエット開始時にすること8つ
新年からのダイエットをスムーズに進めるには、年末年始の過ごし方が大切です。ゆっくりと過ごしながらも、体重測定と記録はお忘れなく!
【参考・参照】
(※1)Elina E Helander et al.,“Weight Gain over the Holidays in Three Countries”,N Engl J Med,2016 Sep 22;375(12):1200-2
(※2)Frances Mason et al.,“Effectiveness of a brief behavioural intervention to prevent weight gain over the Christmas holiday period: randomised controlled trial”,BMJ 2018; 363
【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
管理栄養士
広田 千尋