一足先に!春先の旬野菜レシピ
2月から3月にかけてはまだまだ寒さの厳しい季節。そんな寒さの中でも、春先の野菜が出始める頃です。今回は旬の野菜の栄養と、レシピをご紹介します。食べ物から春を取り入れて、一足先に春を感じましょう。
春先が旬の野菜①「春きゃべつ」
春きゃべつは2月下旬ころから出始めるとされており、春を感じられる野菜のひとつです。きゃべつの中でも、秋に種をまき、春から初夏にかけて収穫するものを「春きゃべつ」と言います。春きゃべつは冬きゃべつに比べると巻きがゆるく、食感は柔らかく、甘みがあるのが特徴です。
春きゃべつの栄養
カリウム・ビタミンK・ビタミンB6・葉酸・ビタミンC・食物繊維が豊富です。特にビタミンCは加熱などの調理で減少してしまいやすいため、春きゃべつのように生で食べられる野菜から摂ることでビタミンCを効率的に摂ることができます。
春きゃべつのレシピ
◆きゃべつの塩サラダ
<分量>2人分
・きゃべつ・・・2~3枚(100~150g)
・ごま油・・・小さじ1
・塩・・・ひとつまみ
・ブラックペッパー・・・少々
・レモン汁・・・少々
<作り方>
1.千切り、またはざく切りにしたきゃべつに調味料をすべて混ぜる。
<ポイント>
とてもシンプルですが、春きゃべつの甘みと食感を楽しむことができます。きゃべつが少ししんなりしてきた頃が食べごろです。おろしにんにくを少々入れるとナムル風になります。
春先が旬の野菜②「菜の花」
食用の菜の花はナバナとも言い、甘みとほろ苦さがあるのが特徴です。2月頃からスーパーなどに出始めるとされており、初春が旬の野菜です。
菜の花の栄養
カリウム・鉄・カルシウム・ビタミンA・ビタミンE・ビタミンK・葉酸・ビタミンC・ビタミンB1・食物繊維などが豊富です。日本人に不足しがちな栄養素を摂ることが出来るため、出回る季節は積極的にとりたい野菜です。
菜の花のレシピ
◆菜の花とあさりの春パスタ
<分量>2人分
・パスタ・・・160g
・菜の花・・・1束
・バター・・・10g
・あさり・・・150~200g
・オリーブオイル・・・大さじ1~2
・にんにく・・・1片
・酒(または白ワイン)・・・大さじ3
・パスタの茹で汁・・・100㏄
・しょうゆ・・・少々
・塩こしょう・・・少々
<作り方>
1.菜の花は3㎝程度に切り、あさりは砂抜きをしておく。にんにくはみじん切りにする。
2.パスタを茹で、茹で上がる1分前に菜の花の茎の部分を入れ、10秒前に花の部分を入れ、一緒にザルに上げる。バターを絡めておく。
3.フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れてから火にかけ、にんにくの香りがしてきたらあさりを入れる。酒、パスタの茹で汁を入れ、蓋をしめて蒸し焼きにする。
4.あさりの口が開いたら2のパスタと菜の花を入れてしょうゆ、塩こしょうで味を整える。
春先が旬の野菜③「ふきのとう」
ふきのとうはふきの花茎で、独特の風味と苦みが特徴です。えぐみや苦みがあるため、あく抜きをして食べられます。自生しているものは雪解けのころに芽を出すため、地方により旬は様々と言われています。
ふきのとうの栄養
カリウム・鉄・ビタミンE・ビタミンK・ビタミンC・葉酸・食物繊維などが豊富です。あく抜きで茹でこぼすことでビタミンCが減少してしまいやすいのですが、ピロリジジンアルカロイド類という天然毒が含まれているため、あく抜きはしっかりとしておきましょう。(※1)
ふきのとうのレシピ
◆ふきのとうの味噌汁
<分量>2人分
・ふきのとう・・・2個くらい
・だし・・・300㏄
・味噌・・・大さじ1~2
<作り方>
1.ふきのとうは、塩を加えたたっぷりの熱湯で茹でて流水で冷やし、その後も水を変えながら流水に数時間さらしておく。
2.だしを煮立たせ、細かく刻んだふきのとうを入れる。
3.再び煮立ったら火を弱め、味噌を溶きいれてすぐに火を止める。
<ポイント>
ふきのとうはアク抜きをした際に火が通っているので、味噌汁を作るときは温める程度で大丈夫です。すりごまを入れるとさらに風味がよくなります。
どれも簡単に作れ、手軽に春を感じることのできるレシピです。スーパーなどで見かけたらぜひ手に取ってみてくださいね。
【参考・参照】
(※1)農林水産省 ふき・ふきのとうはあく抜きして食べましょう<https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/naturaltoxin/attach/pdf/pyrrolizidine_alkaloids-4.pdf>(最終閲覧日:2020/01/26)
文部科学省 食品成分データベース <https://fooddb.mext.go.jp/>(最終閲覧日:2020/01/26)
【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
管理栄養士
広田 千尋