つるむらさき|野菜
熱帯アジア地方原産で、見た目がほうれん草に似ていることから「インドのほうれん草」とも呼ばれているつるむらさき。名前の由来となった赤茎種は日本ではあまり見かけることはなく、クセの少ない青茎種が出回っています。独特の香りとぬめりを持ち、カルシウム・β-カロテン・ビタミンCなどが豊富なつるむらさきの栄養とその効果、おいしい食べ方についてご紹介します。
つるむらさきの栄養成分と効果
β-カロテン
緑黄色野菜の色素成分で、老化の原因にもなる活性酸素を除去する抗酸化作用があります。腸内でビタミンAに変換されて、皮膚や消化管の粘膜などを健康に保つ作用があります。また、ビタミンAは、目が光を感じるのに必要な網膜の色素ロドプシンの材料でもあります。(※2)
ビタミンC
ビタミンCには強い抗酸化力があり、過酸化脂質の生成を抑制して動脈硬化や心筋梗塞などを予防する働きがあります。また、免疫力向上、ストレスの軽減、鉄分の吸収率アップ、コラーゲンの生成に関与する働きもあります。
カルシウム
カルシウムは、ミネラルの中で最も多くカラダの中に含まれており、骨や歯を構成する成分。ホルモンの分泌を促したり、筋肉を動かしたりするのに不可欠です。
つるむらさき100gあたり150mgと、普通牛乳(100gあたり110mg)よりも豊富にカルシウムが含まれています。 (※1)
⇒栄養士が解説!不足しがちなカルシウムを増やす方法
マグネシウム
カルシウムやリンと共に骨を構成する栄養素。カラダの中で行われるさまざまな反応に関わる300以上もの酵素の働きを助けます。筋肉の収縮、酵素の活性化、神経の興奮を抑えるなどの働きがあります。
つるむらさきのおいしい食べ方
買い物で選ぶ際は、葉が肉厚で柔らかく、軸がしなやかで茎の切り口がきれいなものを選びましょう。
ビタミンCは熱に弱いため、さっと茹でるのがポイントです。また、鮭やきのこ類に含まれるビタミンDはカルシウムの吸収を促進するので、一緒に食べるのもおすすめ。
おすすめレシピ
■つるむらさきのオイスターソース炒め
つるむらさきを茹でて、オイスターソースで和えるだけのスピードメニューです。
つるむらさきは、夏の紫外線でダメージを受けたカラダの回復に効果的な栄養素を含んでいます。ぜひ食事にとり入れてみてくださいね。
▼カロリー計算▼
⇒つるむらさきのカロリー・栄養素はこちら
【参考】
(※1)文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
〈https://fooddb.mext.go.jp〉(最終閲覧日2023/3/6)
(※2) 中村丁次監修 「栄養の基本がわかる図解辞典」成美堂出版 (2008年、76~77ページ、148ページ)