ルッコラ|野菜

噛むとごまの香りがして、ほんのりとした苦みがクセになるルッコラ。ピザやサラダによく使われており、美肌作りやがん予防などに効果的な栄養素が豊富です。ルッコラの栄養成分と効果、おいしい食べ方についてご紹介します。
Ruccola leaves mix in the bowl on wooden background

栄養成分と効果

β-カロテン(ビタミンA)

β-カロテンは小腸で吸収されるときにビタミンAに変換されます。視覚を正常に保つ働きや、皮膚や消化管などの粘膜を丈夫にし、感染症の予防や免疫力を高めたりする効果があります。
抗酸化力があり、紫外線による活性酸素の生成やシミなどを予防する効果も。(※1)

ビタミンC

コラーゲンの合成に不可欠で、皮膚や骨の健康維持、傷の回復などに効果的なビタミンC
また、抗ストレス作用を持つ副腎皮質ホルモンの合成促進、腸管での鉄分の吸収率アップなどの効果があります。活性酸素を除去する抗酸化作用をもち、生活習慣病やがんの予防にも効果的です。

葉酸

葉酸は、ビタミンB群のひとつ。新しい赤血球を正常に作りだすために必要とされ、貧血予防に欠かせない栄養素です。
タンパク質・遺伝物質の核酸(DNA・RNA)を合成するためにも不可欠です。胎児の脳・神経の先天異常を予防する効果があり、妊娠初期の妊婦さんはより積極的に摂る必要があります

ビタミンK

ビタミンKは、出血したときに血を止めるフィブリンを作るために不可欠です。
カルシウムが骨に沈着するのに必要なタンパク質を活性化させる働きもあり、丈夫な骨作りのために重要な栄養素です。

カルシウム

カルシウムは、体重の1~2%と身体の中で最も多く存在するミネラルで、骨や歯を作る重要な栄養素です。 また、筋肉を動かす、神経の興奮の抑える、ホルモンの分泌を促すなど生命維持のために大切な働きをしています
不足しやすいカルシウムを無理なく増やすコツ

マグネシウム

カルシウムリンとともに骨を構成します。また、細胞内でミネラルバランスをコントロールするときにも不可欠な栄養素です。300種類以上の酵素の働きをサポートし、エネルギー産生などをスムーズにする、神経の興奮を抑える、血管を広げて血圧を下げるなどの作用もあります。

鉄分

赤血球のヘモグロビンの材料で、体内の組織に酸素を運ぶ働きがあり、貧血予防に不可欠です。また、鉄分を含む酵素はエネルギー代謝に重要な働きをしており、だるさ・疲労感の改善やダイエットにも役立つ栄養素です。
植物性食品に多い非ヘム鉄は、動物性食品に多いヘム鉄より吸収率が低いのですが、ビタミンCやタンパク質と一緒に摂ると吸収率がアップします。
女性が特に意識すべき鉄分を効率的に増やすコツ

アリルイソチオシアネート

アリルイソチオシアネートは、ワサビなどにも含まれる辛味成分です。がんを防ぐ作用のほか、動脈硬化などの予防効果が期待されています。(※2)(※3)

おすすめの食べ方

イタリア料理でよく使われますが、サンドイッチ・手巻きずし・生春巻き・お浸し・ごま和えなど、さまざまな料理にマッチします。

β-カロテン・ビタミンE・ビタミンKは脂溶性のため、油と一緒に食べると吸収率が上がり効果的です。また、β-カロテンやビタミンEは、ビタミンCや他のカロテノイド類なといった抗酸化物質と一緒に摂ると、さらに効果的です。

葉酸は光に弱いため、ルッコラを購入したらすぐに冷蔵庫に入れ、早めに食べるようにしましょう。さらに、調理の過程で95%が水に溶け出てしまう性質もあるので、手早く洗って使うことが大切です。(※4)

おすすめレシピ

ルッコラとクレソンのサラダ
ルッコラとクレソンを調味料と和えるだけのスピードメニューです。忙しいときのもう一品におすすめ。

たらことルッコラのスパゲティ
たらこには、肌のハリを保ち、アンチエイジングに役立つビタミンEが多く含まれています。オリーブオイルで和えることで、ルッコラのβ-カロテンとたらこのビタミンEの吸収率が高まります

 

栄養豊富で、独特の風味が料理のアクセントになるルッコラ。下処理も不要なので手軽に食べやすいのも魅力ですね。

▼カロリー計算▼
ルッコラ菜のカロリー・栄養素はこちら

 

【参考】
(※1)中村丁次監修 「栄養の基本がわかる図解辞典」成美堂出版 (2008年、135ページ)
(※2)女子栄養大学 KNUダイエット 食材百科事典
〈http://co-4gun.eiyo.ac.jp/food%20database/spice_herb/foods-dic-sh-rocket.html〉(最終閲覧日2016/10/19)
(※3)文部科学省
5.成果 第1章 機能性成分等新たな健康の維持増進に関わる成分の分析に対するニーズ調査
〈http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/shiryo/attach/1287304.htm〉(最終閲覧日2016/10/19)
(※4)中村丁次監修 「栄養の基本がわかる図解辞典」成美堂出版 (2008年、92-93ページ)

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