秋の味覚「芋・栗・かぼちゃ」をダイエット中に上手にとり入れるには?

秋の味覚である、さつま芋、栗、かぼちゃ。甘くてカロリーが高めのため「ダイエット中は食べてはいけないのでは」と思っていませんか?確かにカロリーは気になるものの、実はこれらの食べ物は、ダイエットに役立つ魅力があるのです。

今回はさつま芋、栗、かぼちゃがダイエットに役立つ理由や、ダイエット中の上手なとり入れ方を紹介します。

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さつま芋・栗・かぼちゃがダイエットに役立つ理由とは?

まずはさつま芋かぼちゃのカロリーと炭水化物をチェックしてみましょう。

食品名 カロリー 炭水化物 食物繊維
さつま芋(皮つき) 127kcal 33.1g 2.8g
147kcal 36.9g 4.2g
かぼちゃ 78kcal 20.6g 3.5g

※可食部100gあたり

さつま芋、栗、かぼちゃは、ほかの野菜や果物に比べるとカロリーが高く、炭水化物が多い傾向がありますが、どうしてダイエットに役立つのでしょうか?理由や注目の栄養素・成分について紹介します。

レジスタントスターチが魅力「さつま芋」

さつま芋はダイエット中の間食や主食におすすめです。さつま芋は食物繊維を含むため腹持ちがよく、空腹を感じるまでの時間が長くなりやすいため、間食やドカ食いの予防に役立ちます。皮にも食物繊維が含まれるため、皮ごと食べるようにするとよいでしょう。

またさつま芋には、レジスタントスターチが含まれる点も魅力です。レジスタントスターチは「難消化性でんぷん」のことであり、小腸で消化・吸収されにくいため、エネルギーになりにくく、太りにくいといわれる成分です。また食物繊維と同様の働きを持つことから、腸内環境を整えるのにもよいとされています。

レジスタントスターチは冷やすと増える性質があります。より効率的にとり入れたい場合は、蒸したり焼いたりしたさつま芋を冷凍保存したり、食べる前に冷蔵庫で冷やしたりするとよいでしょう。

食物繊維が特に豊富「栗」

栗に含まれる食物繊維は100gあたり4.2gであり、今回紹介する3つの食材の中で、特に豊富に含まれています。腹持ちがよいため、茹でたり焼いたりしたものを間食にとり入れるとよいでしょう。

また栗には、栄養素の代謝に欠かせないビタミンB1ビタミンB6が含まれます。エネルギーを作り出す際に必要なため、ダイエット中に不足することなく摂りたいビタミンです。

もっともカロリー控えめで美容にも「かぼちゃ」

かぼちゃのカロリーは100gあたり78kcalであり、3つの食材の中でもっとも低くなっています。甘い味わいを楽しめ、腹持ちもよいことから、食事や間食の満足感を高めてくれるでしょう。

またかぼちゃは、むくみの解消に役立つカリウムや、美容や健康づくりに役立つビタミンA・C・Eの含有量も、3つの中で優れています。ダイエットだけでなく、美容や健康に配慮したいときにも、おすすめできる食材です。

さつま芋・栗・かぼちゃのとり入れ方

さつま芋、栗、かぼちゃはダイエットに役立つとはいえ、たくさん食べるとカロリーや炭水化物の摂りすぎにつながってしまいます。間食の目安である150kcal以内に抑える場合は、下記の量が目安です。

【150kcal内に抑えたいときの目安の量】

食品名 目安の量
さつま芋(皮つき) 120g(約1/2本)
100g(約7個)
(鬼皮・渋皮がついた状態で140g)
かぼちゃ 190g(約1/8個)

 

上記の量を食べる場合は、ほかの間食や甘い飲み物などは控えるようにしましょう。また、さつま芋、栗、かぼちゃを一緒に食べる場合は、あわせて150kcalになるように調整すると、カロリーの摂りすぎを防げます。

また、さつま芋を使った干し芋やスイーツ、栗の甘露煮や甘栗などの市販の加工品は、カロリーが高めになるため注意が必要です。パッケージに記載されたカロリーをチェックして、なるべく150kcal内に抑えられるように調整してみましょう。

 

秋の味覚であるさつま芋、栗、かぼちゃは、上手にとり入れるとダイエットの強い味方となってくれます。温かい飲み物と一緒に味わうようにしたり、よく噛んで食べたりすると、満足感を高めてくれ食べすぎを防げるため、ぜひ試してみてください。

 

【参考・参照】
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
カロリー計算:食事管理アプリ『あすけん』調べ

【執筆者】
管理栄養士。病院、保健センター、保育園で幅広い年代の栄養サポートに携わる。現在はフリーランス管理栄養士として、ライターやレシピ制作を中心に活動中。あすけんではコラム執筆などを担当している。HP:https://hirotachihiro.com/

広田 千尋

管理栄養士
広田 千尋

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