減塩ってどうすればいいの?1日6g未満の減塩ができる具体的な献立例
血圧が気になる方が必要な減塩。1日6g未満が目標とされています。
今回は「どんな献立を考えたらいいかわからない」「1日6g未満って難しいのでは?」と思う方に向けて、あすけん栄養士が具体的な献立例を紹介します!
減塩の目標は1日6g未満!
血圧が高くなる原因のひとつとして、食塩の過剰摂取が考えられています。日本人は食塩の摂り過ぎが問題になっており(※1)、高血圧患者が増加する一因となっています。
血圧が気になる方・高血圧の方の食塩摂取量は、1日6g未満に抑えることを目標とされています。これは血圧を下げるだけでなく、動脈硬化や脳卒中などの合併症予防にも重要です。
一方で、健康な方の摂取目標量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満です。この目標値は5年ごとに見直されていますが、年々目標量の数値が下がってきています。
血圧が気になる方だけでなく、健康な方でも減塩を心がけていく必要があります。家族1人分だけ減塩食を作るのではなく、家族全員で減塩に取り組みたいものです。
1日6g未満が達成できる!1食2g未満の減塩の献立例3つ
減塩の献立を考えるときのコツは、「メリハリをつけること」です。1品はしっかり味のメニューにし、ほかのものは薄味でさっぱりいただくようにしてメリハリをつけることで、減塩でも満足感のある献立になります。
1日6g未満の減塩を達成するには、1食当たり2g未満に抑える必要があります。ここでは1食2g未満になる、献立の組み合わせ方の例をCookpadを参考に、3つご紹介します。
1.乳和食を取り入れて!具だくさん汁でお腹いっぱいメニュー
メニュー名 | エネルギー | 食塩相当量 |
鶏むね肉の鰹節焼き | 210kcal | 0.1g |
減塩きんぴらゴボウ | 103kcal | 0.3g |
みるくけんちん汁 | 115kcal | 1.1g |
合計 | 428kcal | 1.5g |
主菜の「鶏むね肉の鰹節焼き」は調味料なしでかつお節の風味で味付けするメニュー。物足りなければしょうゆ小さじ1/2(食塩相当量0.4g)を足してもOKです。
けんちん汁は、牛乳を入れることで減塩ができる乳和食を取り入れています。汁物は食塩の量が多くなってしまいがちですが、乳和食を取り入れることで、いつもの半分の食塩量でもおいしくいただけます。
⇒血圧・血糖値が気になる方は必見!我慢しない食事法「乳和食」とは?
2.バターの風味で食塩カット!カロリーも控えめなメニュー
メニュー名 | エネルギー | 食塩相当量 |
鮭のバター醤油ホイル焼き | 199kcal | 1.3g |
レンジで5分ラーポン茄子 | 67kcal | 0.4g |
ピーマンと人参の塩炒め | 44kcal | 0.1g |
合計 | 330kcal | 1.8g |
バターの風味を生かして、しょうゆはいつもより少なめに仕上げます。主菜をややしっかりめの味つけにして、副菜はシンプルな味付けであっさりといただきます。全て簡単に作れるのもうれしい献立です。
3.カレー粉は減塩の味方!魚の“いい脂”が摂れるメニュー
メニュー名 | エネルギー | 食塩相当量 |
ブリのカレー風ムニエル | 288kcal | 0.5g |
切干大根と豆苗のごま煮 | 90kcal | 0.4g |
たこときゅうりの酢の物 | 47kcal | 0.7g |
合計 | 425kcal | 1.6g |
主菜はカレー粉を使うことで、食塩を大きく減らせています。カレー粉やこしょう、七味唐辛子などのスパイスは、減塩に大助かり。ぜひ家庭に常備しておきましょう。
ぶりに含まれるオメガ3系脂肪酸は、動脈硬化や血栓を防いだり、悪玉コレステロールを減らしたりするなどのさまざまな作用があります。ほかにも、さばやさんま、あじなどに含まれるため、これらの魚を積極的にいただきましょう。
どれも簡単にできて、家族みんなで取り組める減塩の献立例を紹介しました。「難しい」「大変」と思われている減塩食を実践するために、ぜひお役立てくださいね。
【参考・参照】
(※1)厚生労働省 令和元年「国民健康・栄養調査」の結果<https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf>(最終閲覧日:2021/01/06)
日本高血圧学会治療ガイドライン作成委員会編 高血圧治療ガイドライン2019 ライフサイエンス出版
日本食品標準成分表2015年版(七訂)
cookpad<https://cookpad.com/>(最終閲覧日:2020/09/23)
【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
管理栄養士
広田 千尋
- ダイエットの知識
- 持病の対策(あすけんBLUEサークル)
- 持病の対策コラム
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