ダイエット中でも必要!髪や肌を健やかに保つ【必須脂肪酸】

脂質は、体内でエネルギー源となる栄養素ですが、ダイエットの敵と思われがち。しかし、「必須脂肪酸」という体内で合成できない脂質は、食事からとり入れる必要があります。髪や肌を健やかに保つ必須脂肪酸について押さえておきましょう。Selection food sources of omega 3 and unsaturated fats. Super food high vitamin e and dietary fiber for healthy food. Almond ,pecan ,hazelnuts,walnuts ,olive oil ,fish oil ,salmon and flax seed .

髪や肌を健やかに保つ脂肪酸2つ

1.オメガ3系脂肪酸

オメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸は、炎症を引き起こすエイコサノイドの産生を抑え、肌荒れを防ぐ効果が期待できます。また、α-リノレン酸を元に、カラダのなかでEPADHAが作られます。厚生労働省は18~29歳の男性で2.0g、女性で1.6gの摂取を推奨しています。(※1)

オメガ3系脂肪酸は酸化されやすい油です。
加熱に弱いので、ドレッシングや料理の仕上げなど、そのままの状態で使うようにしましょう。開封後は冷蔵庫で保管し、1か月ほどで使い切るのがベストです
〈多く含む油〉
亜麻仁油・エゴマ油・チアシードオイル・ヘンプシードオイル・サチャインチオイル(サチャインチというナッツから作られるオイル)など
特に、エゴマ油を構成する脂肪酸は、約6割がα-オレイン酸です。毎日小さじ1弱を摂ると、必要量を補うことができます
栄養士が教える!肌荒れを緩和する食べ物8つ

2.オメガ6系脂肪酸

オメガ6系脂肪酸のリノール酸は、欠乏すると皮膚がうろこ状にかさついたり、抜け毛が増えたりします。通常の食事を摂っていれば、欠乏することはほとんどありません。しかし、脂質をほとんど摂らないというような極端なダイエットを長期間行い、慢性的に不足することで欠乏症状が起こりやすくなります。

オメガ6系脂肪酸もまた、加熱に弱いという特徴があります。できるだけ加熱を控えるようにし、加熱調理するときは、短時間で済ませるようにしましょう。
〈多く含む油〉
グレープシードオイル・ごま油・くるみ油など

 

低体重・やせの人ほど、必須脂肪酸の欠乏症状が早く出やすい傾向があります。過剰なダイエットは止め、健康的なダイエットを行うようにしてくださいね。
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【参考・参照】
(※1)厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)〈https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html〉(最終閲覧日:2020/5/14)
磯崎泰介「臨床医のための栄養療法の進め方ノート」羊土社(2012年P105,174)

【執筆者】
コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。

衞藤敬子

管理栄養士
衞藤敬子

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