今注目の高タンパク食品!ジビエの特徴とうれしい栄養とは

ジビエというと、独特の臭みがあって肉質が硬く食べづらい…なんてイメージがありますよね。日本でもジビエが食べられるようになってきましたが、まだまだ知名度は低く食べる機会も少ないようです。
野生の動物は運動量が多いので脂肪が少なく栄養価が高いので、お肉の脂質が気になるという方にもおすすめです。そこで、ジビエの種類や栄養についてあすけん栄養士がご紹介します。
Raw wild venison meat - ready for cooking

ジビエとは

ジビエとはフランス語で、狩猟によって捕獲された野生の鳥獣やその食肉のことを意味しています。ヨーロッパでは貴族の伝統的な料理で、高級食材として昔からジビエが食べられてきました。

日本では、野生鳥獣の増加により田畑が荒らされ農作物の被害が拡大するようになり、その被害拡大を防止するために捕獲するようになりました。以前は捕獲しても食べることはありませんでしたが、最近では地域資源として活用しようという働きが高まり食用として食べられるようになってきています。(※1)

ジビエの種類とその栄養効果

シカ

シカ肉はジビエの中でも臭みが少なく食べやすいといわれています。豚肉牛肉と比べると、低カロリー・低脂肪・高タンパクなのでダイエット食としても注目されつつあります。また、鉄分が多く含まれていて、貧血予防や冷え性の改善に効果が期待できます。
日本では「もみじ鍋」として食べられることがありますが、その他にも赤ワイン煮やシチュー・カツなどにして食べるとおいしいようです。

イノシシ

イノシシ肉もシカ肉と同様に低カロリー・低脂肪・高タンパクな食材です。ビタミンB2も多く含まれています。ビタミンB2は脂肪をエネルギーに変換するときに利用され、運動などで脂肪燃焼効率をアップさせたい方には欠かせない栄養素です。
イノシシ肉は昔から「牡丹鍋」として食べられてきました。食べる際は寄生虫の心配があるため、専門の業者が解体したものを購入するようにしましょう。
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野うさぎ

低カロリー・高タンパクでカリウムが多く含まれています。カリウムは体内の余分なナトリウムを体外に排出して細胞の浸透圧を調整する働きがあり、高血圧の予防に効果的といわれています。
味や肉質は鶏肉と似ているといわれており、野うさぎは独特の臭みがあるため香草や香辛料を使って調理することでおいしく食べることができるようです。

キジ

日本の国鳥であるキジは平安時代から親しまれてきたといわれています。
鶏肉と比べるとヘルシーでビタミンB群が豊富です。特に、皮膚や髪・爪の再生を助けたり脂質の代謝を助ける働きがあるビタミンB2やタンパク質の代謝を助けたり幸せのホルモン「セロトニン」の合成を助ける働きがあるビタミンB6が多く含まれています。

味が淡白でクセがないので食べやすく、キジ鍋や丸焼き・炒め物などにして食べられることが多いようです。
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ジビエ肉を生や加熱が不十分な状態で食べると、E型肝炎ウイルスや腸管出血性大腸菌などの食中毒になる可能性があります。自宅でジビエ肉を調理する際は、中心部までしっかりと加熱をして、使用した調理器具の消毒も忘れないようにしましょう。(※2)
自宅で食べる機会がない方はジビエを取り扱っている飲食店もあります。興味を持った方はぜひ足を運んでみてくださいね。

 

【参考・参照】
(※1)一般社団法人 日本ジビエ振興協会
〈http://www.gibier.or.jp/gibier/〉(最終閲覧日:2018/4/1)
(※2)厚生労働省 ジビエ(野生鳥獣の肉)はよく加熱して食べましょう
〈http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000032628.html〉(最終閲覧日:2018/4/1)

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