カニ|魚
タラバガニや毛ガニ、ズワイガニなどさまざまな種類があるカニ。夏場よりも寒い時期に旬を迎えるものが多く、冬の海の幸の代表格ともいえる存在です。
カニの栄養成分と効果
カニは種類によって含まれる栄養素の量が異なります。
今回はズワイガニ・タラバガニ・毛ガニに共通して多く含まれるものをお伝えしていきます。
ビタミンB12
赤血球を形成する際に必要となるビタミンB12は、不足をすると悪性貧血(巨赤芽球性貧血)と呼ばれる貧血となる原因になります。
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銅
銅も貧血予防には大切な栄養素。タンパク質と結合し、赤血球の生成をサポートします。
また骨や血管を作る際にも働く栄養素のため、特に小さいお子さんは不足の無いようにしましょう。
亜鉛
亜鉛は舌の表面にある味を感じる味蕾という味覚細胞の新陳代謝に欠かせない存在。不足すると正常に味を感じることができなくなるため注意が必要です。
また味蕾だけでなく、DNAの合成など代謝が活発なその他の細胞においても亜鉛は欠かせない存在です。(※1)
ビタミンE
活性酸素による酸化を防ぐことで老化を防止してくれる作用のあるビタミンE。
また動脈硬化の予防などにも期待がなされることから、中高年の方は積極的に摂っていきたい栄養素の一つです。
タンパク質
筋肉や肌・髪・爪などカラダを構成する大切な栄養素。
不足をするとこれらがうまく作られなくなるだけでなく、やる気がなくなったり気分が落ち込んでしまうといった症状が出ることもあるので、日々不足の無いように補っていきましょう。
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カニのおいしい食べ方
おすすめレシピ
■カニすき
カニを豪快に楽しむことができるカニすき。かつお節と昆布でとった出汁に醤油などで味を調え、お好みの野菜とカニを入れて煮ましょう。カニは煮過ぎないよう、様子を見ながら鍋に入れていくといいですね。
■カニの酢の物
お酢ととっても相性のいいカニ。三杯酢(お酢3:醤油1:砂糖1)でカニと薄切りにしたきゅうり、戻したわかめ、お好みで生姜などを和えれば出来上がりです。カニが加わるだけで普段の酢の物もあっという間に豪華な印象になりますね。
■カニのクリームパスタ
カニの身は脂質をあまり含まず淡泊なため、濃厚なソースと合わせてもしつこくならずおすすめです。生クリームと塩こしょう、お好みでコンソメで味を調えて、カニの身を合わせましょう。
高級食材のカニですが、味だけでなく栄養素のバランスも大変いい食材です。旬の時期など手ごろな値段で買えるものがあれば、ぜひ食卓にのせたいですね。
【参考・参照】
(※)中嶋洋子(2016)「改訂新版 いちばん詳しくて、わかりやすい! 栄養の教科書」新星出版社
海外の菜食者(ベジタリアン)に興味を持ちベジタリアニズム発祥の地ともいわれるイギリスへ留学。
国内外で得た菜食に関する知識やスキルを活かしながら「食を通して心もカラダも健康に」をモットーに
料理教室の主宰、商品開発、コラム執筆などを行う。
MY Nutrient
栄養士・フードスペシャリスト
安川 舞由子