一人暮らしの人は野菜摂取量が少ない!?野菜を手軽に取り入れるコツを伝授
一人暮らしをしていると、なかなか野菜を取れないとお困りの方もいるのではないでしょうか。「調理が大変」「野菜が高い」などの理由もあって、野菜を取り入れるのは大変ですよね。でも、野菜不足が続くと、思わぬ不調の原因になることも。今回は野菜をたっぷり食べてほしい理由や野菜を取り入れるコツについて、あすけん栄養士が解説します。
一人暮らしの人は野菜摂取量が少ない?
一人暮らしをしていると、知らず知らずのうちに野菜不足になっているかもしれません。
実際に、一人暮らしの人は実家暮らしの人に比べて野菜摂取量が少ないという調査報告もあります。女子大学生1238名の生活習慣を調べたところ、一人暮らしをしている人の約50%は野菜摂取量が0~1皿(1皿=60g程度)だったという結果になりました。(※1)
日本人の食生活等を調査する国民健康・栄養調査では、20代の野菜摂取量は222.6gとなっているため、0~1皿というのはそれに比べてもかなり少ないことがわかります。(※2)
野菜の1日の目標量は350g以上となっているため、一人暮らしの人はとくに意識して野菜を取り入れる必要がありそうです。
野菜を食べないとどうなる?
野菜不足になると、ビタミンやミネラル、食物繊維などが不足したり、食事が偏って糖質や脂質の摂り過ぎにより太りやすくなったりしてしまう恐れがあります。
これにより、たとえば肌荒れ、便秘、貧血症状、疲れが取れない、倦怠感など、気付かないうちに不調を招いてしまっているかもしれません。このような症状が続くと、サプリメントや化粧品などに手が伸びる方もいるかもしれませんが、まずは食事で工夫できることがないか考えてみましょう。
また適正体重をキープするには、野菜たっぷりの食事は欠かせません。
健康や美容のためにも、野菜の量を今より少しでも増やせるよう、次に紹介する工夫を取り入れてみてくださいね。
野菜を取り入れるコツ!まずは「毎食1皿」からスタート
野菜をほとんどとらない方は、まずは最低でも「毎食1皿」は野菜をとることを意識してみましょう。理想は「毎食2皿」ですので、徐々に増やせると良いですね。
便利な「カット野菜」を使おう
コンビニやスーパーで手軽に手に入るカット野菜は、一人暮らしの味方です。
サラダ用でそのまま食べられるもののほか、炒め物用、鍋もの用など種類も豊富。1袋100~200円程度と、手に取りやすいのもうれしいですね。
包丁いらずで調理も簡単ですので、たくさん活用しましょう。
もやし・キャベツ・大根・きのこを活用
比較的安価に手に入る、もやし・キャベツ・大根・きのこは使い回しも効き、重宝する食材です。
キャベツや大根など包丁が必要な野菜は、まとめてカットしておくと調理が楽ですよ。炒め物やスープなど、作り置きしておくのも良いですね。
きのこは冷凍もできますので、まとめて冷凍しておくのもおすすめです。
⇒きのこは冷凍できるって知ってた?秋が旬のおいしいきのこ活用法
冷凍野菜をストックしよう
包丁いらずで使え、日持ちもする冷凍野菜も便利です。ほうれん草、ブロッコリー、きざみオクラ、いんげん、枝豆、アスパラガス、かぼちゃ、里芋などがありますので、使いやすいものをストックしておきましょう。
最近では、コンビニなどで手に入る「冷凍肉入りカット野菜」という商品もあります。食べきりサイズで使いやすく、ストックしておけるので便利です。
⇒野菜不足の救世主。コンビニの「冷凍肉入りカット野菜」がすごい!
今回は自炊を想定して野菜を取り入れるコツを紹介しましたが、自炊しない場合でも、お惣菜で積極的に野菜メニューを取り入れる方法などでももちろんOKです。自分が取り入れやすい方法を見つけてくださいね。
【参考・参照】
(※1)市川 知美,“若年女性における一人暮らしの生活環境が生活習慣に及ぼす影響”,広島女学院大学生活科学部紀要,第19号,2012,51-59
(※2)厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要<https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf>(最終閲覧日:2022/3/23)
【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
管理栄養士
広田 千尋