お祝い料理の栄養・カロリーを栄養士が解説!

3月はひな祭りがあったり、卒園・卒業シーズンもあったりとお祝い料理を食べる機会が多い季節ではないでしょうか。今回はお祝い料理の栄養の解説と、ヘルシーな取り入れ方をご紹介します。お祝い料理を食べる際の参考にしてみてくださいね。

pixta_7687264_S-e1461827142467

お祝い料理の栄養

赤飯

赤飯に使われる小豆には、カリウム食物繊維などが豊富です。また、小豆に含まれるポリフェノールやサポニンには、抗酸化作用などのさまざまな健康効果が期待されています。
もち米で作られることの多い赤飯ですが、もち米は生米の状態であれば普通の米(白米)とカロリーはほとんど変わりません。しかし、炊きあがりは白米に比べると水分量が少ないため、その分カロリーは約1.2倍あります。少ない量と思っていても食べ過ぎには要注意です。

赤飯を食べるときは、糖質の吸収を穏やかにしてくれる食物繊維を一緒に摂るのがおすすめです。小豆にも食物繊維が豊富ですが、赤飯に入っている量はそれほど多くはないため、他にもサラダやお浸し、酢の物などの野菜料理でさらに補いましょう。

ちらし寿司

彩りが良く、お祝い料理にはぴったりのちらし寿司。にんじんれんこんしいたけなどの野菜やきのこ類に、卵やエビなどのタンパク源などと、さまざまな具材を一緒に食べることができます。
しかし、メインとして食べるのでご飯を食べる量が多くなりがちで、さらに酢飯には砂糖が使われているので糖質を摂りすぎてしまいやすいメニューです。レシピによっては、1人分で砂糖大さじ1杯以上使っているものもあります。なるべく甘さ控えめのレシピを選び、具だくさんになるように作ると良いですよ。また、パルスイートやラカントなどのカロリーや糖類オフの甘味料を使うのも良いでしょう。

ちらし寿司をメインとした場合は、あとはお吸い物や和え物などのあっさりとしたメニューで十分です。もし肉や魚料理を別に作りたい場合は、焼いたり蒸したりなどの調理法で、ヘルシーになるように工夫してみてくださいね。

ローストビーフ

洋食にしたい場合、見栄えの良いローストビーフを選ぶことも多いのではないでしょうか。ローストビーフは牛もも肉が使われることが多く、他の部位に比べると脂の量が少ないので、カロリーが気になる方にもおすすめです。牛肉は鉄や亜鉛が豊富なので、成長期のお子さんや、鉄が不足しやすい女性にぴったりの食材と言えます。

組み合わせるメニューは、マリネや彩りの良いサラダ、具だくさんのスープなど、野菜をたっぷり摂れるメニューにするとバランスを取りやすいでしょう。主食はバケットや、白ご飯などシンプルなものがおすすめです。もしチキンライスやピラフ、ピザやパスタなどを主食にしてしまうと、カロリーオーバーしてしまいやすいので気を付けましょう。

ケーキ

お祝いの日はケーキを用意する方も多いでしょう。ケーキがあることで、お祝いの場も華やぎますよね。
ごちそうも食べて、ケーキまで…となると心配なのはカロリーです。定番のショートケーキは1切れ311kcal。生クリームも使われているので脂質の量も気になるところです。
ホールで買う場合は小さめのサイズで食べきれるようにしたり、カットされたものを買って食べ過ぎないようにしたりと、工夫をしてみましょう。また、生クリームでなくフルーツがたっぷり使われたケーキや、デコレーションがシンプルなケーキ、チーズケーキやシフォンケーキを選ぶとカロリーが抑えられますよ。

お祝い料理のメニューを考える際、メイン料理ばかりにならないように気を付けましょう。ひとつ華やかな料理があれば、あとはシンプルな料理で十分です。組み合わせ方の工夫でカロリーを抑えられたり、バランスを整えたりしやすくなりますよ。

【参考・参照】
公共財団法人 日本豆類協会 豆の主な機能性成分<https://www.mame.or.jp/eiyou/kinou.html>(最終閲覧日:2020/01/27)

【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。

広田 千尋

管理栄養士
広田 千尋

ページトップ