シーン別で選ぼう!夏の水分補給法

健康を保つためにも大切な水分補給。普段、どんな時にどのような飲み物を摂っていますか?特に水分が失われやすい夏の季節に知っておきたい、シーン別におすすめな飲み物をご紹介します。
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水分補給となる飲み物

スーパーやコンビニ、自動販売機などで手軽にさまざまな種類の飲み物を買うことができます。普段、どんな飲み物を口にしているか確認してみましょう。

■水
天然水・ミネラルウォーターなど。

■お茶・コーヒー
紅茶・麦茶・ブラックコーヒーなど。抗酸化作用のあるポリフェノールカフェインを含むものもあります。エネルギーはほとんどありません。

■ジュース・果実飲料
オレンジジュース・りんごジュース・野菜ジュースなど。果汁100%のものをジュース、果汁10%以上のものを果汁入り飲料と言います。

■コーヒー飲料
コーヒー以外に乳や砂糖など他の成分が含まれている飲み物。

■スポーツドリンク
スポーツの前・中・後に水分の補給とエネルギー源の補給、ビタミンミネラルを補給する飲料の通称です。

■炭酸飲料・清涼飲料水
無糖のものからサイダーやコーラなどがあります。水に二酸化炭素を添加したものや、果汁・乳・甘味料・酸味料・香料などを加えた飲み物のこと。(※1)

夏のシーン別でおすすめな飲み物その飲み方

家やオフィスにいる時:水

座って過ごすことが多い家やオフィスでは、お水を飲むだけでも十分。糖分や塩分などの成分は含まれていないためカロリーもなく、吸収も早いです。冷たい水が苦手な方や冷えが気になる方は常温の水を用意して飲むと飲みやすいでしょう。

外出し、少し汗をかいた時:お茶・コーヒー

緑茶はカテキン、紅茶はテアニン、コーヒーはクロロゲン酸などのポリフェノールが含まれており、抗酸化作用により活性酸素を除去してくれます。暑い中、外出をして汗をかく、紫外線を浴びる、タバコの煙や排気ガスなどを吸うといったストレスを受けたカラダには、お茶やコーヒーをとり入れると疲労回復に役立ちます。香ばしい香りやカフェインの効果で気分転換にもなりますね。

スポーツで多くの汗をかいている時:麦茶・スポーツドリンク

汗には塩分やカリウム鉄分なども含まれており、大量に汗をかく場合は運動中にミネラルの補給をする必要があります。そのため、カリウムイオンやナトリウムイオンといった電解質や、マグネシウムカルシウムなどを含んだスポーツドリンク、ミネラルを含む麦茶がおすすめです。

運動時の水分補給の量は、個人差がありますが例えばマラソンでは400ml~800ml/時間の水分をとった方が良いとされています。(※2) この時一度にたくさん飲むよりも、15~30分ごとに100~200mlの量をこまめにとると効率よく吸収されます。
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熱中症や脱水症状になった時:経口補水液

もしも水分補給が間に合わずに熱中症や脱水症状が起きてしまった場合は、経口補水液を飲むと良いでしょう。経口補水液は一般的なスポーツドリンクよりも電解質濃度は高く、糖濃度は低く作られているため素早く吸収されます。脱水症状のように緊急な対応が必要な場合に効果的です。

 

最後に注意点として、コーヒー飲料、清涼飲料水は甘味料などが含まれていたり、ジュースなどの果実飲料も糖分が高くダイエット中には飲み過ぎ禁物です。

スポーツドリンクもアミノ酸やビタミン類、フレーバーも工夫されていますが、運動量の多い人の発汗で失われる水分やミネラル、エネルギー補給を想定しているため、運動をしない人がたくさん飲んでしまうとカロリーオーバーになることもあります。
夏には大切な水分補給、シーンごとに適切な飲み物を選べるようにしたいですね。

 

【参考・参照】
(※1) 厚生労働省 e-ヘルスネット 嗜好飲料(アルコール飲料を除く)
〈https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-014.html〉(最終閲覧日 2017/8/15日)
(※2) 田口素子、樋口満 編著「体育・スポーツ指導者と学生のためのスポーツ栄養学」市村出版(2015年)

【執筆者】
コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。

衞藤敬子

管理栄養士
衞藤敬子

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