とうもろこし|野菜
とうもろこしの名前は「唐」から日本に渡ってきた「もろこし(きび)」が由来とされ、米や麦と並ぶ世界三大穀物の一つです。野菜に分類されますが、糖質を主成分としているため、エネルギー補給に適しています。
胚芽部分にビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含み、栄養価の高い野菜です。そこで、とうもろこしの栄養とその効果、おいしい食べ方についてご紹介します。
とうもろこしの栄養成分と効果
炭水化物
脳やカラダが活動するためのエネルギー源となるため、欠かせない栄養素です。体内に入るとブドウ糖に分解され、体内にエネルギーを供給します。不足すると、思考力が低下したり、疲れがとれにくくなったりします。
ビタミンB1
糖質をエネルギーにかえるための酵素の働きを助けます。お米を主食にする日本人は糖質の摂取量に比べて、ビタミンB1が不足しがちです。糖質を多く摂る方はビタミンB1を毎日欠かさず補給するようにしましょう。
また、ビタミンB1は神経機能を正常に保つ働きがあり、不足すると倦怠感が抜けにくくなったり、集中力が落ちやすくなったりします。
ビタミンB2
糖質・脂質・タンパク質がエネルギーに変わるための代謝を促進します。特に脂質からエネルギーが生産される際に、ビタミンB2は多く消費されます。エネルギー消費量が多いほど必要量が増えるので、スポーツをよくする方や体力仕事が多い方は毎日の食事でしっかり補給しておきましょう。
また、ビタミンB2は皮膚や粘膜の健康維持を保つ働きがあり、不足すると口内炎や皮膚の炎症・眼の乾燥・かゆみをおこしやすくなります。
ビタミンE
抗酸化力が強く、細胞が活性酸素に酸化されるのを防ぐ作用があります。活性酸素は外から侵入する細菌やウィルスからカラダを守る働きがある一方、過剰に発生すると細胞を酸化させたり、遺伝子を傷つけたりして、生活習慣病を引き起こす要因になります。
ビタミンEは抗酸化力により活性酸素を除去し、血流を良好にして高血圧や動脈硬化などの生活習慣病の予防、シミ・しわなどの肌トラブルの改善に効果を発揮します。
⇒活性酸素の増えすぎを防ぐために!抗酸化作用のある食べ物
食物繊維
不溶性食物繊維のセルロースを多く含んでいます。食物繊維は悪玉コレステロール(LDL)を下げる作用や血糖値の急激な上昇を抑える作用があり、糖尿病や高血圧など生活習慣病の予防に役立つ成分です。
また、腸内環境の善玉菌と悪玉菌のバランスを整えて、便秘の改善に役立ち、大腸がんの予防にも効果が期待されています。
⇒不溶性食物繊維とは?水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の違い
とうもろこしのおいしい食べ方
とうもろこしを購入するときは、皮付きのものは、皮の色が濃い緑色で、ひげがしおれていないものを、皮がむかれているものは、粒が揃っていてプリッとしているものを選びましょう。
茹でる・焼く・レンジでチンの他に、最近では生で食べられる品種も出回っています。ゆでるときは皮をむいて、レンジでチンするときは皮付きのまま約5分ほど加熱しましょう。
おすすめレシピ
■とうもろこしと牛肉のいため物
牛肉は体内で合成されない9種類の必須アミノ酸のバランスが優れています。また、脂肪燃焼を高めるカルニチンが豊富に含まれているので、ダイエット中に積極的に摂りたい成分です。
とうもろこしは、米や小麦粉などのように精製する必要がなく、胚芽部分の栄養をまるごと摂ることができます。サラダやスープに加えて、鮮やかなや彩りとプチプチの食感を楽しんでくださいね。
▼カロリー計算▼
⇒とうもろこしのカロリー・栄養素はこちら
【参考】
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)〈https://fooddb.mext.go.jp〉(最終閲覧日2022/7/11)