ソルガム|穀類

日本では馴染みが薄い「ソルガム」は、モロコシやタカキビとも呼ばれており、小麦・いね・とうもろこし・大麦に次いで世界第5位の生産面積を持つ穀物です。(※1)アフリカなどでは主食として食べられており、また、イネ科の植物であることから、小麦アレルギーの代替食品としても利用されています。今回はソルガムの栄養と効果、またおいしい食べ方についてあすけん栄養士がご紹介します。

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栄養成分と効果

食物繊維

食物繊維は、便の量を増やしたり、腸内環境を整えたりする働きがあります。また、脂質や糖・ナトリウムなどを吸着して身体の外に排出する働きがあるため、生活習慣病の予防・改善にも効果が期待できます。

亜鉛

亜鉛は、味覚を正常に保ち、皮膚や粘膜の健康を維持するのを助ける栄養素です。また、たんぱく質を合成するためにも必要で、不足すると味覚障害や皮膚炎、食欲不振などが起こります。

鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素で、全身に酸素を運びます。不足すると、鉄欠乏性貧血になり、頭痛やめまいなどを引き起こします。これらの症状は重い鉄不足にならないと現れないので、日ごろから注意して鉄を摂ることが大切です。

銅は、赤血球を作るのを助けるだけでなく、体内の様々な酵素を正常に機能するように助ける働きがあります。健康な人では不足することはほとんどありません。

マグネシウム

マグネシウムは、骨や歯を作るために必要な栄養素です。また、マグネシウムは300種類以上の酵素に補酵素として働いており、体内酵素の正常な働きを助けています。この働きによって、エネルギー産生や、血液循環を正常に保つサポートをしています。

ビオチン

ビオチンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。また、糖やアミノ酸、脂肪の代謝を助ける役割も担っています。

またソルガムには、ポリフェノールやフィチン酸、ケルセチンなど私たちの健康を助ける様々な栄養素が含まれているという報告があります。

ソルガムのおいしい食べ方

ソルガムには、粒状のもの・粉状のものがあります。

ソルガム粉と米粉のパン

ソルガム・米粉・砂糖・ドライイースト・塩を混ぜ合わせ、そこにお湯と油を入れ、しっかりかき混ぜます。型に入れ、発酵させ、オーブンで焼いたら完成です。クルミやチーズなどを混ぜ込んでもおいしくいただけます。小麦粉の代わりにソルガムと米粉を使っているため、家でも簡単にグルテンフリーのパンを作ることができます。

ソルガムのスープ

お好きなスープベースに、野菜や豆類と一緒にソルガムを入れ、煮たら完成です。鶏ガラベースだと参鶏湯風、トマトスープだと洋風になりアレンジはさまざまです。また、ソルガムは粒状のものを選ぶと満腹感がでます。

 

ソルガムは、アレルギー表示の特定原材料等28品目にも含まれず、グルテンフリーの食材です。粉状は小麦粉の代用食品として、お菓子作りやパン作りにおすすめで、粒のものは弾力があり、ひき肉のような食感で食べ応えがあるので、ご飯やスープなどに入れるのがおすすめです。ぜひ、1度食べてみてくださいね。

▼カロリー計算▼
ソルガムのカロリー・栄養素はこちら

 

【参考・参照】
※1 食品成分データベース〈https://fooddb.mext.go.jp/index.pl〉(最終閲覧日:2025/04/26)

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