納豆|豆類

独特なにおいを持ち、ネバネバとしている「納豆」は日本の伝統食品のひとつです。納豆は肉に匹敵するほどたんぱく質が豊富で、またビタミン・ミネラル・食物繊維など多くの栄養素も含んでいます。今回は、納豆の栄養とその効果、おいしい食べ方についてあすけん栄養士がご紹介します。

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納豆の栄養成分と効果

たんぱく質

たんぱく質は筋肉や内臓・皮膚や髪などカラダのさまざまな部分をつくっている栄養素です。血液の成分やホルモン・免疫の抗体・遺伝子をつくる材料にもなり、生命を維持するために重要な働きをします。

鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素で、全身に酸素を運びます。不足すると、鉄欠乏性貧血になり、頭痛やめまいなどを引き起こします。女性や、運動をする人などは特に日ごろから注意して鉄を摂ることが大切です。

葉酸

葉酸は、赤血球を作り出す働きがあり貧血を防ぎます。また、お腹にいる赤ちゃんの発育に関わる栄養素で、神経管閉鎖障害の発症リスクを下げるため、妊娠前や妊娠中に積極的にとるのがおすすめです。最近では動脈硬化の危険因子とされている血清ホモシステインの増加を抑える働きが注目されています。

食物繊維

食物繊維は、便の量を増やしたり、腸内環境を整えたりする働きがあります。また、脂質や糖・ナトリウムなどを吸着してカラダの外に排出する働きがあるため、生活習慣病の予防・改善にも効果が期待できます。

大豆イソフラボン

大豆イソフラボンは、植物性エストロゲンとも呼ばれ、女性ホルモンが低下することで生じる骨粗鬆症・更年期障害などの症状を抑える効果血中脂質の低下が期待されています。

大豆サポニン

大豆サポニンはポリフェノールの一種で、抗酸化作用があり、活性酵素の働きを抑え、老化や免疫機能の低下を防ぐ効果があるといわれています。

レシチン

レシチンはリン脂肪の一種で、脳の神経伝達物質の材料となり、記憶力や集中力の向上に役立ちます。

ほかにも、マグネシウムビタミンKナイアシンパントテン酸ビオチンも豊富に含まれており、優秀な食材です。

納豆のおいしい食べ方

ご飯以外に、さまざまな食材と合わせてもおいしく食べられます。

納豆味噌汁

味噌汁に納豆とお好きな食材をいれるだけで、おいしい味噌汁ができます。おすすめの食材はねぎ玉ねぎで、アリシンという成分が含まれています。これが、納豆に含まれるビタミンB1の吸収を助け、疲労回復にいいと言われています。

納豆トマト

納豆とトマトを混ぜ合わせるだけの一品です。上記で説明した通り、納豆は栄養価が高く、優秀な食材ですが、ビタミン類は少ししか含まれていません。そこにトマトなどの野菜でビタミン類を補うことができます。このまま食べてもおいしいですが、そうめんなどのつゆに入れたり、豆腐にかけたりとアレンジもさまざまです。

 

納豆は栄養が豊富で手軽に食べられる食品なので冷蔵庫に常備しておくと便利大豆製品です良質なたんぱく質が摂れる主菜にもぴったりな食品です。ぜひ、毎日の食事バランスを整えるために活用してくださいね。 

▼カロリー計算▼
納豆のカロリー・栄養価はこちら

 

<参考・参照>
食品成分データベース〈https://fooddb.mext.go.jp/〉
農林水産省 大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A〈https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_daizu_qa/#b5〉(最終閲覧日2024/07/11)

【執筆者】
大学で栄養学を学び栄養士の資格を取得。子どもを産み、自身の体型や食事が子どもに与える影響から、食事の重要性を再確認し、食を通じて多くの人の健康やダイエットのサポートしたいと考え、現在はあすけんコラム執筆の他、栄養価計算やメニューデータの整備などを行う。

井﨑 夏紀

栄養士
井﨑 夏紀

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