ライスペーパー|穀類
ベトナム料理の生春巻きで使われる食材として知られている「ライスペーパー」。生春巻きは野菜をたっぷり巻いて食べることが多く、低カロリーのイメージがありますが、ライスペーパーそのもののカロリーや栄養素はどのような特徴があるのでしょうか。今回はライスペーパーの栄養とその効果、おいしい食べ方をあすけん栄養士がご紹介します。
ライスペーパーとは
ライスペーパーは名前の通り原料に米粉を使っています。その他にキャッサバ粉や塩などを使っていることが多いようです。薄くのばして乾燥して作られているため、市販されている状態は硬くペラペラとしていますが、水やぬるま湯にさっとくぐらせるとすぐに柔らかくモチモチになります。
ライスペーパーの栄養と期待される効果
ライスペーパーの栄養素は主に炭水化物で、その他の栄養素は微量に含まれている程度です。
炭水化物
ライスペーパーは100gあたり84.3gの炭水化物が含まれています。サイズなどにもよりますが、1枚10gとすると、炭水化物は8.4g含まれていることになります。ご飯1杯(150g)の炭水化物は55.7g含まれているので、ライスペーパーを約6.5枚食べるとご飯1杯分の炭水化物量と同じになります。(※1)
炭水化物は、脳やカラダを動かすための大切なエネルギー源です。不足すると疲れやすくなったり、集中力が低下したりします。反対に、過剰に摂り過ぎると体脂肪として蓄積され、肥満や生活習慣病の原因となるので注意が必要です。
炭水化物を体内で効率よくエネルギーに変えるために、ビタミンB1が必要です。ビタミンB1は豚肉や玄米などの未精製、豆類などに多く含まれているので、おかず・小鉢・みそ汁などでこれらの食材をとり入れるように意識しましょう。
ライスペーパーのおいしい食べ方
生春巻き
ライスペーパーを使う定番料理です。春雨やレタス、エビなど色々な食材を一緒に巻いて食べます。具材でカロリーが変わってくるので、高たんぱく質・低脂質な食材とおすすめの野菜をご紹介します。
おすすめの具材
■高たんぱく質・低脂質…エビ・サーモン・ささみなど
■野菜…レタス・キャベツ・きゅうり・にんじん・水菜・にら・ねぎ・かいわれ大根など
ほかにも、チーズやアボカドなどを入れると、コクがプラスされるほかカルシウムやビタミンEなども摂れて、栄養価とおいしさがアップします。
また、生春巻きにつけて食べる甘辛いスイートチリソースは糖分を多く含むためつけすぎに注意が必要です。
焼売
焼売の皮の代わりにライスペーパーを使うとモチモチの焼売を作ることができます。焼売の中身(ひき肉や玉ねぎなどの野菜)を適当な大きさに切ったライスペーパーで包み、蒸し器やレンジで調理します。ここで注意することは、ライスペーパーはくっつきやすいので、1つ1つ間をあけて調理しましょう。
ライスペーパーは生春巻きだけではなく、様々な料理やデザートに使えます。春巻きや焼売の皮・クレープ生地など小麦アレルギーの人の代用品として、また、グルテンフリーでもあるためグルテンを気にしている方にもうれしいアイテムです。スーパーや通販などで手に入れることができるので、ぜひ様々な料理で試してみてはいかがでしょうか。
▼カロリー計算▼
⇒ライスペーパーのカロリー・栄養価はこちら
【参考・参照】
※1 食品成分データベース<https://fooddb.mext.go.jp/>(最終閲覧日2023/07/05)
【執筆者】
大学で栄養学を学び栄養士の資格を取得。在学中は、経産婦の体型意識を調査し、健康的な体型と理想的な体型の差を研究した。3人の子どもを産み、自身の体型や食事が子どもに与える影響から、食事の重要性を再確認し、食を通じて多くの人の健康やダイエットのサポートしたいと考え、現在はあすけんコラム執筆の他、栄養価計算やメニューデータの整備などを行う。
栄養士
井﨑 夏紀