サザエ|魚介類
サザエは九州や千葉県など暖かい海で比較的多く獲れる巻貝の一種で、「壷焼き」などで馴染みが深い魚介です。2017年には、日本産のサザエは事実上の「新種」として発見、学名が付けられたことが話題になりました。日本の磯の食べものとして親しまれてきたサザエの栄養とその効果、おいしい食べ方をご紹介します。
サザエの栄養と効能
タンパク質
サザエ1個分のカロリーは28kcalでタンパク質を6g含み、他の貝類と同じく高タンパク質で低脂質のため、ヘルシーです。タンパク質は筋肉や内臓、皮膚など全ての素となっており、大切な栄養素です。代謝に欠かせない酵素を作る他にも、脳神経や消化の際に機能を調節するホルモンも作ります。また、糖質や脂質と同じくカラダを動かすエネルギー源としても利用され、1gあたり約4kcalのエネルギーを作り出します。
亜鉛
亜鉛は体内の細胞内に存在し、さまざまな代謝に関わる酵素の成分として働いています。細胞の成長を促進・正常な味覚を保つ・インスリンの合成を促進すると行った働きがあります。
銅
銅は、体内に取り込まれるとほとんどが肝臓に貯蔵され、鉄の吸収や利用に関わっています。骨や血管の成長を助ける他、活性酸素を消去する酵素の補酵素としても働いています。
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ヨウ素
ヨウ素はワカメやひじきなどの海藻類や魚介類に豊富な栄養素です。甲状腺ホルモンの成分となり、エネルギー代謝を促進します。細胞の活動を高めて骨やタンパク質合成を活発にし、交感神経の働きもよくします。成長期の子どもの発育を促進するため、毎日摂りたいミネラルです。
セレン
セレンは魚介類や肉類、豆類などに広く含まれているミネラルです。セレンは高い抗酸化作用を保つ酵素の成分となっており、体内の過酸化物質を消去し細胞を守っています。不足すると克山病という心筋の病気を引き起こしますが、日本の土壌においては一般的な食生活を送っていれば、セレンが不足する心配はありません。
サザエの美味しい食べ方
壷焼き
自宅でも、フライパンや鍋で壷焼きにチャレンジしてみては。
サザエを鍋に入れ、サザエの半分位の高さまで水を入れて約10分間蒸します。
ふたのすき間にナイフを刺し込んで中身を取り出し、肝の部分を切り落とし、残った身を薄切りにします。
殻の中をよく洗い、切った身を詰め、しょうゆ・日本酒を合わせて殻の中に注ぎます。
鍋に約1cmくらいの湯を沸かし、殻の中身がこぼれないように入れ、煮立ったら火を止め、盛り付けていただきます。
新鮮なサザエが手に入ったら、ぜひ試してみてくださいね。
▼カロリー計算▼
⇒サザエの壷焼きのカロリー・栄養価はこちら
化粧品ブランドに14年間勤務後、からだの内側からも美容や健康をサポートしたいという思いから栄養士の資格を取得。
現在はあすけん栄養士としてコラム執筆やオンライン栄養カウンセリングを担当。
栄養士
多田 綾子