秋野菜|野菜
秋は、冬に向かってエネルギーを蓄えた根菜類や、ご飯によく合う野菜がたくさん出回ります。秋にとれる野菜には、夏に消耗した体力を回復させ、体調を整えてくれるようなビタミンやミネラルが豊富に含まれています。
栄養価の高い秋野菜
春菊
春菊は、ビタミンA(β‐カロテン)が豊富な緑黄色野菜です。ビタミンA(β‐カロテン)は、強い抗酸化作用で活性酸素を除去したり、免疫機能を高めたりする効果があります。その他、ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンK・鉄分なども多く含んでいます。 秋の春菊は、葉が柔らかく香り高いので、サラダにも向いています。
さつまいも
皮の色が紅紫色の品種には抗酸化作用で注目されるアントシアニン、オレンジ色のものにはβ‐カロテンが含まれています。 その他、ビタミンB1・ビタミンC・ビタミンE・不溶性の食物繊維などを豊富に含み、美肌対策や疲労回復に効果的。また、さつまいものビタミンCには、加熱をしても損失が少ないという性質があるので、焼き芋のようにじっくり加熱する調理もおすすめ。
さつまいもの切り口からは「ヤラピン」という白い粘液が出ますが、この物質は、便を柔らかくする効果が認められていて、便秘の予防に効果的です。なお、ヤラピンは皮の部分に多いので、さつまいもは皮付きで食べるのがベストです。
⇒栄養士が伝授!さつまいもダイエットとは
きのこ類
低カロリーでビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富。ダイエットにうってつけの食材です。
〈しいたけ〉
しいたけは、ビタミンDのもとになるエルゴステリンをたっぷり含んでいます。ビタミンDは、カルシウムの吸収率をアップさせ、骨粗しょう症の予防に有効な栄養素です。
〈松茸〉
松茸の独特の香りは、主にマツタケオールや桂皮酸メチルエステルなどの成分です。松茸には、むくみ予防に効果的なカリウムが豊富に含まれています。
〈まいたけ〉
まいたけは、体内の水分のバランスを調整してくれるカリウムや、免疫力を高める効果が期待される「β‐グルカン」という多糖類が豊富です。その他、糖質・脂質・タンパク質の代謝をサポートするナイアシンを多く含んでいます。
〈えのきだけ〉
えのきたけは、きのこ類の中でも、ビタミンB1含有量がトップクラスです。さらに、ナイアシンや赤血球を作るのに欠かせない葉酸を多く含んでいます。
胃腸の調子を整えてくれる秋野菜
里芋
里芋は、いも類でありながら、低カロリーでダイエット向きの食材です。特に多く含まれる栄養素はカリウムで、体内の水分量を調整し、ナトリウムによる血圧の上昇を抑えてくれます。独特のぬめりには、グルコマンナンなどの成分が含まれています。特に、グルコマンナンには便通をよくする効果があります。
ごぼう
ごぼうは、野菜の中でも抜群に食物繊維が豊富で、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく含んでいます。水溶性食物繊維のイヌリンは、血糖値の急激な上昇を抑えたり、中性脂肪を低下させたりすることが分かっています。不溶性食物繊維のリグニンは、腸内の有害物質を吸着して排出させる効果があるといわれています。 また、リグニンは、腸の動きを活発にして便秘の改善をしてくれます。
夏の肌ダメージ回復におすすめの秋野菜
チンゲン菜
チンゲン菜は、活性酸素を除去し、カラダの酸化を抑えるビタミンA(β‐カロテン)を豊富に含んでいて、アンチエイジングに効果的。ビタミンCも多く、美肌の維持や肌荒れの改善が期待できます。根に十字の切り込みを入れてからサッと茹でるようにすると、火の通りが早くなり、ビタミンCの損失を防ぐことができます。
れんこん
れんこんは、コラーゲンの生成に欠かせないビタミンC、不溶性の食物繊維などを豊富に含みます。れんこんのビタミンCは加熱によって壊れにくいという特徴があります。
秋口にとれる「秋れんこん」は柔らかくさっぱりとした味わい。厚めに切ってソテーすると食感が引き立ちます。
秋野菜には、うま味や香りを楽しめるものが多数あります。だしと一緒に煮込んだり、グリルしたりして、そのおいしさを堪能しましょう。