あしたば|野菜
「あしたば」は生育が早く、今日摘んでも明日には新芽が出るほど、というところから「明日葉」の名がついたと言われています。その生命力の強さから、古くから薬効のある山野草として利用されてきました。
セリに似たさわやかな香りがし、β-カロテン、ビタミンB2、ビタミンK、葉酸、食物繊維などを豊富に含みます。
あしたばの栄養成分と効果
ビタミンA(β-カロテン)
皮膚や喉などの粘膜を正常に保つ働きがあります。肌のカサつきや肌荒れを改善する効果もあります。
ビタミンB2
皮膚や髪、爪などの細胞の再生にかかわります。また、脂質をエネルギーに変える手助けをするため、ダイエット中には意識したいビタミンです。
ビタミンK
骨を作ったり、骨の健康を保つほか、止血する働きのあるビタミンです。不足すると、内出血・鼻血・血尿・月経過多など、血液の凝固に時間がかかり出血症状が生じてしまいます。さらに、慢性的に不足するとカルシウム流出が増えて骨がもろくなり、骨折や骨粗鬆症を引き起こします。
葉酸
新しい赤血球を作り出すために必要なことから「造血のビタミン」とも言われます。遺伝物質(DNA)の生成に必要なため、胎児の健全な発育の重要な成分で、妊活中に意識したい栄養素です。
食物繊維
食後の血糖値の上昇を緩やかにしたり、腹持ちを良くしたりと、健康的なダイエットに欠かせません。特に、水に溶けにくい不溶性食物繊維が豊富。腸で水分を吸収して便の量を増やしたり、腸の運動を活発にしたりして便通を改善します。
あしたばのおいしい食べ方
香りが苦手なときは・・・
下茹で後にさっと水にさらすと、香りをやわらげることができます。ただし、茹で過ぎたり水にさらし過ぎたりすると、ビタミンCが溶け出てしまうため、短時間で済ませるのがポイント。
おすすめ調理法
お浸しや胡麻和えにしてもいいですが、天ぷらや炒めもののような油を使う料理は、独特の苦みも気になりません。
おすすめレシピ
■油揚げとあしたばの味噌汁
溶け出してしまったビタミンも味噌汁にすることで、まるごと食べることができます。
■牛すじ肉とあしたばのポン酢あえ
美肌作りにおすすめの一品。ビタミンを多く含むあしたばと、コラーゲンが豊富で美容効果もある牛すじ肉を、大根おろしとポン酢でさっぱりといただけます。
寒さに弱く、太平洋側などの暖かい地域に自生しているあしたばは、新芽を出す2月~4月が旬と言われています。ぜひ旬の野菜をとり入れてみてくださいね。