ダイエットの味方!淡色野菜の効果とは
野菜には、トマトやにんじんなど色が鮮やかな「緑黄色野菜」と、白菜やかぶのように色が薄めの「淡色野菜」があります。一般的にはカロテンが豊富な緑黄色野菜の栄養効果が注目されることが多いのですが、淡色野菜も健康的なカラダを作る上では重要な役割をしています。そこで、淡色野菜の栄養とその効果についてご紹介します。
1日の野菜の摂取量の目安とは?
健康を維持するためには、1日に合計350gの野菜をとり入れることが推奨されています。350gという量は意外と多く、1日分の目安としては野菜サラダやお浸しの小鉢で5~6杯分と意識していないとなかなか摂れません。実際に日本人の野菜の平均摂取量は、令和元年度の国民健康栄養調査によると280.5gと、目標からは70gほど不足している状況が続いています。(※1)
淡色野菜の役割
緑黄色野菜と淡色野菜の違いは、ビタミンの一種であるカロテンの含有量にあります。厚生労働省の定義において、おおむね100gあたり600μg以上のカロテンを含むものを緑黄色野菜とされています。それ以外のものは淡色野菜ということになります。
緑黄色野菜に多く含まれるカロテンには抗酸化力があり、さまざまな病気の予防・治療に関わる可能性が研究されています。淡色野菜はカロテンは少ないですが、その他のビタミン・ミネラルや食物繊維は含まれており、さまざまな健康効果を期待できます。
淡色野菜に含まれる栄養素と期待できる効果
淡色野菜にも、ビタミン・ミネラル・食物繊維は含まれています。野菜の種類によって含まれる栄養素はそれぞれ異なるため一律ではありませんが、一部をご紹介します。
カリウム
体内のカリウムのほとんどは細胞内にあり、浸透圧を調節して一定に保つ働きがあります。摂り過ぎたナトリウム(塩分)をカラダの外に排出することから、血圧の調整に役立ちます。また、筋肉の動きを正常に保つ働きもあります。
マグネシウム
マグネシウムは体内のさまざまな代謝を助ける働きをしています。リン・カルシウムとともに骨や歯をつくるために必要なほか、筋肉を動かしたり神経伝達や体温や血圧調節などにも関わっています。食事で摂りすぎることはないですが、サプリメントなどで摂りすぎると下痢を起こすことがあります。
カルシウム
カルシウムは骨や歯のもととなる栄養素です。その他にもカラダのさまざまな働きに必要です。特に成長期にカルシウムが不足すると成長が妨げられるのでしっかり摂ることが大切です。成長後に不足すると、骨がもろくなるなどの影響があります。
食物繊維
食物繊維は人の消化酵素では消化することができない成分です。食物繊維は、便のカサを増やして便通を整えたり、糖質、脂質、ナトリウムをカラダの外に排出する効果もあります。水に溶けない不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維があり、それぞれに働きの特長があります。
野菜は積極的にとり入れることで、食事全体のかさが増え満足感もアップします。野菜から食べ始めることでご飯やお肉などの摂取量を減らしやすくなるので、ダイエット中は食べる順番も意識してみましょう。
淡色野菜、緑黄色野菜といった「色」で野菜の区別をするのは、日本独特のことのようです。実際はカロテンの量で区別されていますが、名前のおかげでどの野菜を食べたらよいか、選びやすいですね。淡色野菜も、ダイエットをサポートする栄養素をたくさん含んでいます。緑黄色野菜とともに、なるべく毎食、汁物・小鉢・付け合わせなどにとり入れて、効果的に減量につなげましょう。
【参考・参照】
(※1)厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要<https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf>(最終閲覧日:2021/01/05)
※本記事は、2017年10月1日に公開された記事を再編集しました。(2024年11月1日)
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