欲しいメリットでチョイス!栄養士おすすめヨーグルトまとめ

腸内環境を改善する食品としておなじみのヨーグルト。近年では、免疫機能アップ・肌荒れ予防・内臓脂肪対策などといったメリットが強調されたヨーグルトが増え、どれを選んでよいか迷ってしまうことも。そこで、欲しいメリットに合わせてヨーグルトを選べるよう、各商品の特徴や効果を栄養士が解説します。

sour creame

目的に合わせて選びたい、おすすめヨーグルト10 選

1.スポーツやカラダ作りには「ダノンジャパン オイコス」

運動する人には欠かせないタンパク質が、通常のヨーグルトに比べ2倍入っています。脂肪ゼロで100kcal未満なのもうれしいポイント。乳製品に含まれるホエイプロテイン(乳清タンパク質)はカラダへの吸収が速いので、運動後のタンパク質補給におすすめです。

2.ダイエット中の間食には「森永乳業 ギリシャヨーグルト パルテノ」

ギリシャヨーグルトの特徴である濃厚でクリーミーな食感でありながらも、100kcal程度と低カロリーに抑えられています。プレーンタイプの他に、はちみつやフルーツソースが入っているタイプと、ソースが別添えになっているタイプがあります。食べ応え十分なので、ダイエット中のスイーツの代わりにぴったりなヨーグルトです。

3.便秘・つらい冷えや肩こりには「カゴメ ラブレ」

植物性の乳酸菌であるラブレ菌を使用しているのが特徴。ラブレ菌の摂取により便秘や冷え、肩こり、腰痛などの更年期症状が改善されることが示唆されています(※1)。さらに、1日分の鉄分が配合されたタイプもあり、貧血予防の手助けをしてくれます。女性に多い悩みの解決に期待できるヨーグルトです。

4.血圧・血糖値・中性脂肪が気になる方に「森永乳業 トリプルヨーグルト」

「高めの血圧を下げる」「食後の血糖値の上昇をおだやかに」「食後の中性脂肪の上昇をおだやかに」という3つの機能性を表示したヨーグルトです。トリプルヨーグルトに入っているトリペプチドMKPには、血圧上昇物質を作る酵素の働きをブロックする効果があることがわかっており、ヒトでの研究で収縮期血圧が低下したという結果が報告されています(※2)。また、難消化性デキストリンは、小腸での糖・脂肪の吸収を抑える働きがあります。難消化性デキストリンの効果を得るためには、食後ではなく、食事と一緒に食べることがポイントです。

5.インフルエンザの予防に「明治 プロビオヨーグルトR-1」

プロビオヨーグルトR-1に使われる乳酸菌1073R-1株には、免疫細胞を活性化させ、風邪の予防、さらにはインフルエンザの抑制効果の可能性があることがわかっています (※3)。風邪やインフルエンザの流行する時期には是非とりたいヨーグルトです。

6.ノロウイルス対策に「森永乳業 ラクトフェリンヨーグルト」

ラクトフェリンヨーグルトには、「ラクトフェリン」という母乳に含まれるタンパク質がプラスされています。ラクトフェリンにはウイルスや細菌の侵入・増殖を防ぎ、免疫を高めてくれる効果があることが確認されています 。食中毒菌の他に、ノロウイルスに対しても効果を示唆する研究報告がありますので、毎日を元気に過ごしたい人はもちろん、免疫機能が下がってしまう妊娠中の方や、高齢の方にもおすすめです。(※4)

7.花粉症の緩和に「森永乳業 ビヒダス」

森永ビヒダスに使われるビフィズス菌BB536は、体内の免疫バランスを改善し、花粉症の症状緩和 に効果があるとされています。また、マウスの実験ではo-157の感染を防ぐ作用があることが確認されています(※5)。花粉症が気になる方や、o-157などの食中毒が発生しやすい初夏~初秋にかけての時期がおすすめできると言えます。

8.胃の健康を守るなら「明治プロビオヨーグルトLG21」

プロビオヨーグルトLG21に使用されているLG21乳酸菌は「胃で働く乳酸菌 」という個性的な特徴があります。LG21乳酸菌にはピロリ菌の活動を抑制し、胃の炎症の改善が認められたという試験結果があります。ピロリ菌は胃炎や胃潰瘍の原因の一つとなり、日本人はピロリ菌の保菌率が高い ので、胃の健康が気になる方におすすめできるヨーグルトです。(※6)

9.プリン体対策に「明治 プロビオヨーグルトPA-3」

PA-3乳酸菌が食事由来のプリン体に作用し、食後の尿酸値の上昇を抑える働きがあると報告されています(※7)。尿酸値が気になる人におすすめです。
プリン体とは

10.内臓脂肪が気になるなら「雪印メグミルク 恵 megumi ガセリ菌SP株ヨーグルト」

ガセリ菌SP株は、食事と一緒にとることで脂肪の吸収を抑え、内臓脂肪を減らす のを助ける働きがあり、メタボリックシンドロームの予防が期待できます(※8)。脂肪ゼロ、砂糖不使用 なのもうれしいポイントです。
メタボリックシンドロームとは
ヨーグルトの効果を実感するには、 毎日続けて食べることが大切です。どの研究報告も、2~4週間の継続摂取が前提となっていますので、気になる商品があれば、まずは続けて食べてみること。体質や目的に合ったヨーグルトを見つけてみてくださいね。

 

【参考・参照】
(※1)カゴメ株式会社 ラブレ菌 (Lactobacillus brevis KB290) に更年期症状(便秘や冷え、肩こり、腰痛など)を改善する効果が期待
〈https://www.kagome.co.jp/company/news/2012/001361.html〉(最終閲覧日 2019/7/12)
(※2)森永乳業株式会社 正常高値血圧者およびⅠ度高血圧者に対するカゼイン由来ペプチドMKPの血圧低下効果
〈http://www.pieronline.jp/content/article/0386-3603/45100/1637〉(最終閲覧日 2019/7/12)
(※3)株式会社明治 Lactobacillus bulgaricus OLL1073R-1について
〈https://www.meiji.co.jp/yogurtlibrary/laboratory/report/1073r1/top/〉(最終閲覧日 2019/7/12)
(※4)森永乳業株式会社 ラクトフェリン摂取とノロウイルス感染性胃腸炎に関する調査結果
〈https://www.morinagamilk.co.jp/download/index/9965/130909.pdf〉(最終閲覧日 2019/7/12)
(※5)森永乳業株式会社 ビフィズス菌研究所_ビフィズス菌BB536とは
〈http://bb536.jp/morinagamilk/morinagamilk03.html〉(最終閲覧日 2019/7/12)
(※6)株式会社明治 乳酸菌OLL2716株の試験結果(ピロリ菌)
〈https://www.meiji.co.jp/yogurtlibrary/laboratory/report/oll2716/03/〉(最終閲覧日 2019/7/12)
(※7)株式会社明治 乳酸菌PA-3株試験結果
〈https://www.meiji.co.jp/yogurtlibrary/laboratory/report/pa-3/03/〉(最終閲覧日 2019/7/12)
(※8)雪印メグミルク株式会社 ガセリ菌 SP 株による抗肥満作用のメカニズム
〈http://www.meg-snow.com/news/2015/pdf/20150409-1011.pdf〉(最終閲覧日 2019/7/12)

 

【執筆者】
コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。

衞藤敬子

管理栄養士
衞藤敬子

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