栄養士が解説!代謝が良いと汗っかきの違い

駅の階段を上ったり、荷物をちょっと運んだり、少し動いただけでも普通の人以上に汗をかく・・・これって、代謝が良いということ?いえいえ、汗っかきだからといって、代謝が良いとは言い切れません。ダイエットの鍵を握る「代謝」について解説します。
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「代謝が良い」とはどういうことか

世間では、基礎代謝量が高いことを指して「代謝が良い」という言葉を使われることが多いです。この「基礎代謝量」は、体温を維持したり、心臓や脳などの臓器を動かすといった最低限必要なエネルギー代謝量のことです。1日の消費エネルギーの60%をこの基礎代謝量が占めているため「じっとしていても消費するエネルギー」である基礎代謝量が高いこと=代謝が良い=太りにくいカラダと言えます。(※1)

汗っかきの原因は?

筋肉を鍛える運動をすると体温が上がって汗をかきます。そのため汗っかきだとエネルギーの消費も多いと思われる方もいるかもしれません。しかし、基礎代謝量の高さは筋肉量に影響されるので、ただ単に汗をかくことと基礎代謝量を上げることはイコールにはなりません。
例えばサウナに入って汗をたくさんかいたとしても、リフレッシュすることはあってもそれだけで基礎代謝量が上がるとは考えにくいでしょう。

肥満である

体脂肪は体温を保つ役割もあるため、肥満によって体脂肪が多いと、体内の熱がとどまりやすくなってしまいます。そのためカラダを冷やそうと汗をたくさんかくのです。

ホルモンの影響

更年期障害では、女性ホルモンの影響による自律神経の乱れにより発汗が起きることがあります。また妊娠した際にもほてりや汗をかきやすいと感じる人もいるようです。

精神的なストレス

手のひらや足裏、わきの下など局所的に汗をかく場合は、緊張や不安・ストレスを感じることが原因と考えられます。

代謝異常の疾患

甲状腺機能亢進症や糖尿病など症状の一つとして、異常な発汗が起きる場合があります。

基礎代謝を上げる方法4

1.ストレッチ

筋肉や関節の柔軟性を高めることにより、日常の動作がしやすくなり、基礎代謝を上げる助けになります。朝起きて動き出す前に、ベッドの上でできるストレッチもおすすめです。痛気持ちいいところまで伸ばし、息を止めずに20秒以上かけてゆっくりと行うと効果的です。

2.筋トレ

スクワットや腕立て、腹筋など筋肉に負荷をかけて行う運動は、筋肉を作るための刺激になります。10~15回程度繰り返して負荷をかけ、1~3セットくらい、無理のない範囲で行うと良いでしょう。(※2)トレーニングをすると筋肉にダメージが与えられ、回復することでトレーニング前よりも強い筋肉が作られます。回復には約2日間かかるので2〜3日おきにトレーニングを行うと効果的と言われています。
筋肉量をアップ!筋トレダイエット

3.有酸素運動

有酸素運動スタミナや脂肪燃焼を高める運動です。ウォーキングやジョギングなど、軽く息が上がる程度で行えるものがおすすめです。筋肉を動かすエネルギーとして血糖や脂肪が酸素と一緒に燃焼されるため、ダイエットにも効果的です。(※3)
有酸素運動はダイエットの味方!

4.血行促進

血行を良くすると基礎代謝を上げることにつながります。上記の3つのようにカラダを動かすことのほか、入浴やマッサージでカラダを温めるのも良いですね。食事の際に生姜唐辛子などをとり入れるのもおすすめです。また、睡眠不足やエネルギー不足は血行を悪くする一因となるため、生活リズムや食事の栄養バランスを整えることも大切です。

 

運動をして筋肉を鍛え、生活リズムを整えることで基礎代謝をアップさせ、太りにくいカラダを手に入れたいですね。

 

【参考・参照】
(※1)e-ヘルスネット 基礎代謝量
〈https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-019.html〉(最終閲覧日 2017/8/27)
(※2)e-ヘルスネット レジスタンス運動
〈https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-058.html〉(最終閲覧日 2017/8/27)
(※3)e-ヘルスネット エアロビクス/有酸素運動
〈https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-072.html〉(最終閲覧日 2017/8/27)

【執筆者】
コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。

衞藤敬子

管理栄養士
衞藤敬子

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