【みんなの食事術】持病をお持ちの4名に聞いた、毎日の食事で気をつけていること

以前のBLUEサークルアンケートにて、「ほかの人が実践している方法を知りたい」という声が多く上がりました。多くの方が悩む日々の食事。持病をお持ちの方は、とくにその悩みも深いのではないでしょうか。

今回は、持病をお持ちの方の中で、あすけんの「みんなの日記」をご活用いただいている方にお声かけをし、普段の食事について気をつけていることを教えていただきました。食事で気をつける内容は人それぞれではありますが、悩みを少しでも軽くするのにお役立ていただければと思います。

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①knoboruさんの食事

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朝食:ハムトースト・ 納豆・コーヒー(ミルク入り)・バナナ…442kcal

昼:お弁当(ご飯・ハンバーグ・鶏のから揚げ・キャベツ・ポテトサラダ・ウインナー・ごぼうサラダ・バターコーン・たくあん)・味噌汁…507kcal

夕食:サケの塩焼き・ブロッコリー・豚汁・冷奴・さつまいもとリンゴの蜜煮・酢の物・ノンアルコールビール…663kcal

knoboruさんのコメント

出来るだけ、ベジファーストを心がけています。

三食の心がけとして、朝はフルーツを取っています。いつもは血圧のことを考えて、カリウムを多く含むバナナを食べています。

ランチはこれと言って制限を設けていないですが、カロリーオーバーにならないように心がけてはいます。

夕飯は量を取らないようにするとか、遅い時間には余り食べないようにしています。また、なるべく炭水化物は多く取らないようにしています。

そして、前日に食べ過ぎてしまったときは、翌日から2~3日をかけて元に戻るようにコントロールをします。

毎朝、トイレに行ってから体重を確認しています。それと、天候と体調は考慮をしますが、毎日ウォーキングをすることにしています。出来るだけ、1日当たり1万歩以上は歩くことを目標にしています。

あすけん栄養士より

knoboruさんは、第1回のBLUEサークルメンバーインタビューにご協力してくださいました。3年前に比べ、16㎏ほどの減量を成功されていらっしゃいます。今回、食べすぎのコントロールや、運動など、心がけていらっしゃることをたくさん教えていただきました。

お食事は野菜たっぷりで、肉・魚・大豆製品などのタンパク源もバランスよくとられていらっしゃいます。朝食のトーストにレタスを載せるアイデアは、朝の野菜不足解消にマネしたいアイデアです。

knoboruさんのBLUEサークルメンバーインタビュー

②ゆっくりさんの食事

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朝食:トースト・ゆで卵・キャベツ・プチトマト・ブロッコリー・コーンポタージュ・キウイ・ヨーグルト…527kcal

昼食:ご飯・若鶏肉・冷奴・にんじんの煮物・白菜の煮浸し・ブロッコリー・玉ねぎ…511kcal

夕食:ゆで卵・バナナ・みかん・シェイクドリンク…308kcal

ゆっくりさんのコメント

日頃から気をつけていることは、鶏肉の皮を外したり、油を使うときは少な目に、味つけは薄めに。

朝ごはんはしっかり食べて、満足感を。昼は、野菜多めです。夜は、食べる時間が遅いので、味噌汁や野菜ジュースにしています。

アイスクリームが好きなので、ひとつだけ買うようにしています。たくさん買うと、一度に食べてしまうので。お腹が空いて、どうしても食べたい時、きゅうりやりんごをかじります。

あすけん栄養士より

ゆっくりさんは、第5回BLUEサークルメンバーインタビューにご協力いただきました。あすけんをはじめられてから10㎏以上の減量に成功されています。

朝・昼はしっかりと食べ、夜は軽めに。また間食も工夫して実践されており、つい間食を取ってしまう…という方はぜひマネてみましょう。とくに朝食がとにかく野菜たっぷりで、卵・ヨーグルトからしっかりタンパク質も摂れており、理想的な朝食です。

ゆっくりさんのBLUEサークルメンバーインタビュー

③Gさんの食事

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朝食:トースト・スライスチーズ・キャベツ・レタス・きゅうり・プチトマト…292kcal

昼食:サンドイッチ・肉シューマイ・ひとくちヒレかつ・野菜スープ…356kcal

夕食:パエリア・野菜スープ・肉シューマイ・大根キムチ…640kcal

Gさんのコメント

脊柱管狭窄症で大事な事は体重を落とす事だと思います。骨格で保護されていない背骨に負荷をかけないためです。また、適切なカロリー制限は高脂血症対策にも有効だと思います。

食事で気をつける点ですが、

1 野菜から先に食べる
2 基本は食べたい物を食べますが、毎食アドバイス見ながら基準値内を目指す…目指すだけで結果は(^^)
3 食べ過ぎた時は翌日で調整

脊柱管狭窄症は多くの同世代の方がお辛い思いをしておられ、色々な書籍や食品、施術所等に通っておられると思います。しかし、治療は医師と相談しながらが大事ですから、診療ガイドラインのサイトが参考になるかと思います。

あすけん栄養士より

Gさんはあすけんの記録をはじめられてから、2年で20㎏弱もの減量に成功しておられます。Gさんのあすけん健康度の平均点は、なんと85点以上と高得点。毎日バランスのよい野菜たっぷりの食事をとっておられ、参考にしたい食事ばかりです。食べたいものを召し上がっておられるとのことですが、食べたいものを食べながらこのバランスは素晴らしいです。

④blancneroさんの食事

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朝食:低たんぱくご飯・納豆・めだま焼き・ピーマンとじゃこの炒め物・オクラ・煮豆・乳酸菌飲料・トマトジュース…578kcal

昼食:ジャージャー麺・チャーハン・スープ…1092kcal

夕食:ピーマンとじゃこの炒め物・トマトマリネ・茹でとうもろこし・ゆで落花生…420kcal

blancneroさんのコメント

慢性腎不全のステージ3Bを抱えてますので、私の場合食事制限 (※年齢とBMI、ステージによって異なる) があり、

たんぱく質…45g以下
食塩相当量…4g以下
カリウム…極力摂らない
水分…1日1.5リットル目標で摂取

を心がけています。

ご飯は低タンパクごはん、醤油は使わず減塩のものか、だし醤油を使ったり、塩の代わりに香辛料で味付けするようにしています。

ですのでこの日の食事はチャーハンとかは普段厳禁な食事ですので、かかりつけの医者や栄養士に見せたら怒られてしまうような内容でした。

しかしずっと制限してるのもストレスが溜まりますので、ダイエットのチートデイの様に、前後でバランス取ればいいか、と食べてしまいました。新型コロナがなかなか沈静化しないので余計ストレスが溜まっていることもあって夏以降結構乱れてしまっています。

腎不全は不可逆性の疾患なので良くはならず改善は腎移植しか無く、ただ透析に向かうのを遅らせるだけの我慢の治療となり、自覚症状もありませんので健康な方にはぜひ気をつけていただきたい疾患です。特に高血圧は要注意です。

あすけん栄養士より

blancnero さんは、あすけんの記録をはじめられてから10㎏近く減量されています。たんぱく質の量を制限する大変な食事療法ではありますが、 blancnero さんは時には外食も利用して息抜きをされながら実践されているとのことです。

朝・昼はしっかりめに食べ、夕食は野菜中心でバランスをとられています。野菜をたくさん食べようと思うと淡色野菜が増えがちですが、 blancneroさんは 不足しがちな色の濃い緑黄色野菜もしっかり召し上がっており、素晴らしいです。

最後に

みなさんが工夫されていたことは、

・とにかく野菜たっぷり
・野菜から食べる
・食べすぎたら翌日以降に調整
・朝からしっかりと食べる

というところでした。

ときには好きなものを食べながらも、うまくコントロールされていらっしゃいます。

とはいっても、食生活は人や家庭によってさまざまです。ほかの方の例を参考にしながらも、自分が苦しくなりすぎない、「ちょうどいいペース」を見つけましょう。

 

※今回いただいたコメントは貴重なものではありますが、個人的な感想であり、病気や治療法についてはかかりつけの主治医とよく相談しましょう。また人によって病気の程度はさまざまで、食事療法の内容も異なります。主治医の指示がある場合はそれに従ってください。

【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。

広田 千尋

管理栄養士
広田 千尋

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