スーパーフード”キヌア”に秘められた効果とは!?
南米でのアンデス山脈が原産地のキヌアには女性が不足しがちな栄養素がバランス良く含まれています。最近はヘルシー志向のレストランやコンビニなどでもキヌアを使ったメニューを目にするようになりました。そんな「スーパー穀物」として注目されているキヌアの魅力をお伝えします。
キヌアの栄養価ってどれくらい?
キヌア・白米・玄米の栄養価を比較するとキヌアの栄養価の高さがわかります。
特に、食物繊維は白米の約10倍、鉄分は約5倍と豊富で、カリウム・マグネシウム・亜鉛など不足しがちなミネラルが含まれているのもうれしいところ。
また、必須アミノ酸がバランスよく含まれていて、良質なタンパク質を摂ることができます。脂質は白米より高めですが、オリーブオイルに含まれる成分と同じ不飽和脂肪酸のオレイン酸やリノレン酸が主成分なので安心です。
栄養素(100g当たり) | キヌア | 白米 | 玄米 |
カロリー | 359kcal | 358kcal | 353kcal |
タンパク質 | 13.4g | 6.1g | 6.8g |
脂質 | 3.2g | 0.9g | 2.7g |
炭水化物 | 69.0g | 77.6g | 74.3g |
食物繊維 | 6.2g | 0.5g | 3.0g |
カリウム | 580mg | 89mg | 230mg |
カルシウム | 46mg | 5mg | 9mg |
マグネシウム | 180mg | 23mg | 110mg |
鉄 | 4.3mg | 0.8mg | 2.1mg |
亜鉛 | 2.8mg | 1.4mg | 1.8mg |
キヌアを食べてキレイに!期待できる効果とは
生活習慣病予防
キヌアは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を含みます。水溶性食物繊維は乳酸菌など腸内細菌のエサとなり、腸内環境の改善や血糖値を緩やかに上げる働きがあります。不溶性食物繊維は腸を刺激して便秘を予防したり、腸内に発生した毒素の排出を促進したりします。
⇒食物繊維の種類の働きはこちら
美容・美肌作りをサポート
キヌアに豊富なビタミンB群は皮膚・粘膜の健康を保ち、美肌をサポートします。さらに食物繊維が腸内環境を整え、ニキビや吹き出物などの肌トラブルを改善します。
ダイエットをサポート
キヌアはグリセリンインデックス(GI値)が低い穀物。血糖値の急激な上昇が抑えられ、糖質が体脂肪に変わりにくくなるため、ダイエット中の方にもおすすめ。またビタミンB群が、炭水化物・脂質・タンパク質のエネルギー代謝をサポートします。
食物アレルギー対策
タンパク質のグルテンを含まないため、小麦アレルギーの代用食材やグルテンフリーダイエットの食材として利用されています。
女性ホルモンのバランスを整える
女性ホルモンに似た働きを持つフェイトエストロゲンという成分が含まれるため、女性ホルモンのバランスを整える働きがあります。ホルモンバランスを整えることで、肌や髪を健康に保ち、婦人科系の体調不良の改善や骨粗鬆症の予防に繋がります。
⇒女性ホルモン“エストロゲン”が持つ大切な役割
キヌアのおすすめの調理方法
原産地の南米では、スープやシリアルに入れたり、粉にしてケーキやビスケットに入れたりして食べられているようです。
日本では白米に混ぜて炊いて食べるのが主流。粘性のあるデンプンを含むため、白米に比べると粘り気のある食感になります。臭いが気になる場合は、炊き込みご飯・ピラフ・リゾットなどにすると食べやすくなりますよ。
他には、クッキーやパンなどの生地に合わせるのもおすすめ。プチプチとした食感を楽しみたい場合は、スープなどの汁物に入れたり茹でたものをサラダのトッピングにしてみましょう。(※)
栄養価の高いキヌアは、成長期の子供から大人までおすすめの食材。
また、ダイエットや美容効果を期待したい人やホルモンバランスの崩れやすい更年期障害や産前産後の女性などの味方にもなってくれます。毎日の食事の中に入れて、おいしく健康な食生活に活用していきたいですね。
【参考・参照】
(※)アリトミ ロサ F.デ, 「ペルーアンデス地方の農作物とその栄養価」日本調理科学会誌 Vol. 31 (1998) No. 3 p. 251-257
〈https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience1995/31/3/31_251/_article/-char/ja/〉