アジ|魚
広い海域を回遊するアジは、種類が多い青魚です。 日本で水揚げ量が多いのは「真アジ」で、初夏から夏にかけてが旬。アジは、さば・いわし・さんまなどの青魚より脂質が少なく、カロリーが低めなのが特徴です。
アジの栄養成分と効果
タンパク質
タンパク質は、筋肉・骨・血液・皮ふなどをつくる大切な栄養素です。酵素やホルモンの材料や、エネルギー源としても活用されます。アジは、体内で生成できない必須アミノ酸をバランスよく含むため、タンパク源として優れた食材です。
不飽和脂肪酸(EPA・DHA)
EPA・DHAは、青魚の脂質に含まれる必須脂肪酸のひとつです。抗アレルギーや抗炎症作用、動脈硬化の改善効果などが認められています。
ナイアシン
ナイアシンには、食品からとった糖質・脂質・タンパク質からのエネルギー産生を助けたり、アルコールの分解をサポートしたりするはたらきがあります。
タウリン
タウリンには、肝機能を改善する作用があるといわれています。植物性の食品に含まれる量はわずかで、動物性食品、特に魚介類に多く含まれます。
セレン
セレンは、活性酸素を抑える酵素の材料となり、細胞の酸化による老化を防ぐ作用があります。
アジの種類
真アジ
日本近海を回遊する黒色の「クロアジ」と、沿岸でとれる黄色の「キアジ」の2種類が知られています。漁獲量はクロアジの方が多いのですが、キアジの方が脂がのっていておいしいとされています。
ムロアジ
ムロアジは、淡白な味わいで塩干製品や練り物に加工されることが多い種です。「くさや」の材料として使用されています。
シマアジ
カラダに黄色い縞(シマ)があることから縞アジとよばれていますが、伊豆七島でよく獲れたことから島アジと書くこともあります。寿司ネタや刺身として人気の高級食材です。
アジのおいしい食べ方
新鮮なアジは、目の色が澄んでいて、身にはハリとツヤがあります。カラダの側面にある「ぜいご」が尖っていて、えらが赤いものを選ぶようにしましょう。
保存方法
すぐに食べないときも、えらやワタは取り除いておくのがポイント。鮮度が落ちるのを防ぐことができます。えらとワタを取ったアジは、汚れを洗い流してから水気をよく拭き取り、ラップをして冷蔵庫へ。1~2日ほど保存が可能です。
おすすめ調理法
EPAやDHAは、煮る・焼くなど加熱調理によってその成分が流れ出てしまうので、 新鮮なものはお刺身やたたきで食べるのがおすすめ。また、EPAやDHAは、空気に触れると酸化しやすい性質があるので、抗酸化作用のあるビタミンA(β‐カロテン)やビタミンCを含む食材と組み合わせるのがベストです。
刺身をたべるときは、ビタミンCが豊富なしそやレモンをつけ合わせにしたり、甘酢漬けや南蛮漬けにするときは、ビタミンA(β‐カロテン)が豊富なにんじんを一緒に漬けこんだりしてみてください。
アジを使ったおすすめレシピ
■アジのチリソース煮
トマトに含まれるビタミンC・リコピンには強い抗酸化作用があり、EPA・DHAの酸化を防いでくれます。
ヘルシーで栄養価の高いアジ。お刺身や焼き魚・南蛮漬けなど、さまざまな調理法でおいしくとり入れましょう。