エネルギー代謝に欠かせない【パントテン酸(ビタミンB5)】

パントテン酸は水溶性ビタミンのひとつで、別名「ビタミンB5」と呼ばれます。動物性食品や植物性食品全般にまんべんなく含まれており、体内では腸内細菌によっても合成されます。

パントテン酸はエネルギー代謝に不可欠な補酵素コエンザイムA(CoA)の構成成分になります。コエンザイムAは、三大栄養素をエネルギーに変えるときに必要なたくさんの酵素をサポートするため、その成分となるパントテン酸はエネルギー代謝に必要不可欠な栄養素です。

CM122

パントテン酸の働き

パントテン酸の働きには主に以下のようなものがあります。

  • エネルギーの代謝
  • ストレスの緩和
  • 善玉(HDL)コレステロールを増やす
  • 皮膚や髪の毛を健康に保つ
  • 免疫力を高める
  • ホルモンの合成

パントテン酸の目安量

パントテン酸の目安量は、男性(18~49歳)は5mg/日・(50歳以上)6mg/日、女性(18歳以上)は5mg/日です。(※1)

過剰摂取が続いた場合

水溶性のため、過剰にとっても尿中に排せつされます。また過剰摂取による副作用はほとんどありません。

不足が続いた場合

多くの食品に含まれているため、一般的な食事をしていれば不足することはありません。極度の栄養失調の場合は手足の知覚異常・頭痛・疲労が起こります。

パントテン酸が多く含まれる食材・食事

パントテン酸が多く含まれる食材は以下の通りです。(※2)

レバー 10.00mg
レバー 7.19mg
もも肉(皮なし) 1.06mg
子持ちカレイ(1切れ=100g) 2.41mg
うなぎの蒲焼(1串=100g) 1.29mg
たらこ(50g) 1.84mg
納豆(1パック=50g) 1.80mg
アボカド(1/2個=70g) 1.09mg

※特に記載のないものは、食品100gあたりの含有量を表示しています。

パントテン酸の摂取のポイント

パントテン酸は水に溶けやすく、熱に弱いためインスタント食品や缶詰などの加工食品より、生鮮食品を作った手作りの食事のほうが効率よくとれます生のまま、あるいは焼くだけのシンプルな調理法がおすすめです。また汁物、あんかけなどにして煮汁も一緒にとると良いでしょう。

【参考・参照】
(※1)厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)〈https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html〉(最終閲覧日:2020/5/14)
(※2)文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)〈https://fooddb.mext.go.jp〉(最終閲覧日2022/4/26)

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