もう傷ませない・腐らせない!野菜を長持ちさせる3つのアイデア
気付いたら冷蔵庫の奥で野菜が傷んでいた…なんて経験をした方はたくさんいるはず。毎日取り入れたい野菜は、少しでも長持ちさせて最後まで使い切りたいですよね。今回は野菜が長持ちする3つのアイデアを紹介しますので、ぜひ取り入れてみてください。
野菜が傷んでしまう理由は?
野菜が傷む理由には、野菜に付着している微生物の増殖、老化ホルモンとも呼ばれるエチレンの生成などがあります。
微生物が増殖してしまうことで腐敗が進むことや、エチレンにより野菜が成熟されてしまうことで野菜が傷んでしまうのです。
また野菜の鮮度が落ちる要因として、乾燥してしまうこともあげられます。
野菜を長持ちさせて最後までおいしく使い切るには、これらの影響を少なくすることがポイントです。
野菜が長持ちする3つのアイデア
野菜を冷蔵庫で保存する際の3つのアイデアと、冷凍保存の方法についても紹介します。
1.冷蔵が必要な野菜は購入後すぐに冷蔵庫(野菜室)へ
野菜を劣化させてしまう微生物は、温度が低い場所では増殖がゆっくりになります。買ってきて室温に置いたままにしておくと、微生物が増えやすい環境に放置してしまうことに。
冷蔵が必要な野菜やカットされた野菜は、購入後なるべく早く冷蔵庫(野菜室)に入れて保存しましょう。
2.乾燥させないようにする
冷蔵庫内は乾燥しやすいこともあり、野菜の新鮮さが失われてしまう一因に。乾燥しないよう対策することで、新鮮さを保てます。
たとえばネットに入ったオクラや、大根まるごと1本などの包装されていない野菜は、ポリ袋に入れたりラップで包んだり、新聞紙やキッチンペーパーで包んだりしてから冷蔵庫に入れましょう。
また水分の多い白菜、きゃべつなどは、芯の部分に濡らしたキッチンペーパーをあて、ラップで包むことで乾燥を防げます。
このように、野菜によって保存方法を工夫して、乾燥させないよう対策しましょう。
3.鮮度保持袋を使う
「鮮度保持袋」といわれる野菜の保存用袋を使うことで、エチレンによる野菜の老化を防ぐのに役立ちます。
製品により仕組みはさまざまですが、袋がエチレンを吸着分解するほか、野菜が適度な湿度になるよう工夫されているものもあるようです。
使い方は簡単で、買ってきた野菜を鮮度保持袋に移し替えるだけ。これだけで保存期間を延ばすことができますよ。
「鮮度保持袋」はスーパーや100円ショップなどで比較的安価に手に入りますので、ぜひ手に取ってみてください。
新鮮なうちに冷凍するのも手!
多くの野菜は冷凍保存ができ、冷蔵保存に比べると長持ちします。保存期間は1~2か月程度が目安です。野菜をまとめ買いしたり、たくさん貰ったりした場合は、新鮮なうちに冷凍しておくとよいでしょう。
白菜やきゃべつ、小松菜、にんじん、きのこなどは生のまま冷凍できます。切ってから冷凍用保存袋に入れて冷凍すれば、使いたいときに使いたいだけ取り出せて便利なだけでなく、そのまま使えるので調理時間の短縮にもつながります。
ただし、冷凍するとシャキシャキ感がなくなってしまいます。スープや煮びたし、煮物などの料理に使うなど調理法を工夫するとおいしく食べられますよ。
野菜は工夫次第ではグンと長持ちしてくれます。近年問題となっている、食品ロス対策としても大切です。「気づいたら傷んでいた!」なんてことを減らせるよう、できそうな工夫を取り入れてみてくださいね。
【参考・参照】
農林水産省 農林水産物・食品輸出の手引き~国際輸送の鮮度保持技術・事例を中心に~
<https://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/e_kikaku/attach/pdf/180331-44.pdf>(最終閲覧日:2021/10/27)
独立行政法人農畜産業振興機構(alic)野菜の品質保持技術について<https://www.alic.go.jp/content/000128110.pdf>(最終閲覧日:2021/10/27)
【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
管理栄養士
広田 千尋