オクラ|野菜
強いねばりが特徴的でありながら爽やかなみずみずしさも持ち合わせているオクラ。国産のものは夏が旬ですが、秋から春にかけてはタイなどからの輸入品が豊富に入ってくるため一年を通して楽しめる食材です。オクラは湿気に弱いため、保存の際は袋が結露しないよう気を付けましょう。
オクラの栄養成分と効果
葉酸
葉酸はその字の通り葉の野菜、緑の濃い野菜に多く含まれます。
葉酸は造血に必要な栄養素であり、また最近は動脈硬化の危険因子とされている血清ホモシステインの増加を抑えることでも注目をされ始めています。(※1)
β-カロテン(ビタミンA)
オクラは緑黄色野菜であり、β-カロテン(ビタミンA)を豊富に含んでいます。
カロテンには体内の活性酸素を減らす抗酸化作用があるため、アンチエイジングに期待ができます。
また皮膚や粘膜を丈夫にする働きもあり、風邪などの予防にも効果的です。
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カルシウム
乳製品に含まれるイメージの強いカルシウムですが、オクラなどの野菜類にも多く含まれるものがあります。
カルシウムは体内で最も量の多いミネラルで、骨や歯など一生大切にしたい大切なカラダの一部を作る栄養素であるため、特に乳製品にアレルギーのあるお子さんの食事ではオクラなどでカルシウムを摂れるようにしていくことが大切です。
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カリウム
カリウムにはナトリウム(塩分)を排出させる働きがあり、塩分の摂りすぎなどによるむくみを解消してくれる働きがあります。
オクラのおいしい食べ方
オクラは生でも食べることができます。その際は塩もみをして外のうぶ毛を取り、水洗いをしてから食べましょう。オクラを茹でて使う際は、最初にヘタを取ってしまうと実の中に湯が入り水っぽくなってしまうため、茹でてからヘタを取り食べやすい大きさにカットするようにしましょう。
おすすめレシピ
■オクラのかきあげ
5ミリほどの厚さに切ったオクラを、コーンや玉ねぎなどと合わせてかきあげに。
オクラのねばりが他の材料をうまくまとめてくれるため、つなぎの量を抑えることもできます。
■オクラの肉巻き
下茹でしたオクラとにんじんを薄切りの豚肉で巻き、油を敷いたフライパンで焼きます。
醤油・みりん・砂糖などで味を整え、お好みでごまを絡めるのもおいしいですよ。
■オクラのおかか和え
食べやすい大きさに切ったオクラとかつおぶし、ポン酢を和えるだけのシンプルメニュー。お酒のおつまみにもぴったりです。
細長い見た目からは想像がつかないほど栄養満点なオクラ。
オクラのねばりがどうしても苦手という方はかき揚げなどにすればねばりも気にならなくなるので、ぜひ試してみてくださいね。
【参考・参照】
(※1)国立健康・栄養研究所 「健康食品の素材情報データベース」
〈http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail605lite.html〉(最終閲覧日 2017/8/20)
海外の菜食者(ベジタリアン)に興味を持ちベジタリアニズム発祥の地ともいわれるイギリスへ留学。
国内外で得た菜食に関する知識やスキルを活かしながら「食を通して心もカラダも健康に」をモットーに
料理教室の主宰、商品開発、コラム執筆などを行う。
MY Nutrient
栄養士・フードスペシャリスト
安川 舞由子