ゆる糖質制限中に食べるなら!果物をカシコクとり入れるコツ
果物は、ゆる糖質制限ダイエッターにとって、とり入れにくい食品のひとつです。 しかし、完全にカットするのではなく、上手にとり入れることで間食の選択の幅が広がり、ダイエットによるストレスの緩和にも役立ちます。あすけん栄養士が、果物のカシコイとり入れ方を解説します。
果物と血糖値・中性脂肪の関係
果物の甘みは、果糖・ブドウ糖・砂糖として知られるショ糖などから構成され、果物によって、その比率や量が異なります。
血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度であり、果糖が血糖値を直接上げてしまうということはありません。しかし、過剰になると体内で中性脂肪となって肥満を招く恐れがあります。(※1)
対して、ブドウ糖・ブドウ糖と果糖で構成されるショ糖は血糖値を上昇させます。そして、上昇した血糖値を下げるため、インスリンが多く分泌されると、糖質を脂肪としてため込みやすくなります。
甘みを強化した果物や、糖質が多い果物を摂り過ぎないことがカシコイ果物の食べ方につながります。
⇒果物は太るってホント?栄養士が教える果物のとり入れ方
ダイエッター必見!太りにくい果物とは
適量なら食べても安心の果物
あすけんが推奨する「ゆる糖質制限ダイエット」では、目安として糖質10g以下であれば、間食に食べても安心としています。ビタミン・ミネラル・食物繊維を補うこともできるので、低糖質の果物を適量とり入れてみてください。
■糖質10g以下の果物 ※()内は糖質量
- ブルーベリー20粒 (1.9g)
- いちご 5粒 (2.8g)
- びわ 2個 (5.4g) など
食べ過ぎに注意したい果物
血糖値の上昇につながるブドウ糖・ショ糖や、摂り過ぎると中性脂肪の増加につながる果糖など、糖質の多い果物に注意しましょう。
■糖質の多い果物 ※()内は100gあたりの糖質量
100gの目安は、バナナは太めのもので1/2本、りんごだと中サイズ1/2個程度となります。ドライプルーンは10個で100gを超えるので、食べ過ぎないことが大切。食事の糖質量のバランスを考えて、カシコク選んでいきましょう。
どら焼きやカステラなどのお菓子は、100gあたりの糖質量が60gほどになり、血糖値を上昇させやすいショ糖が多く使われています。適量を食べるように心がければ、果物を食べるほうがお菓子を食べるより健康的ともいえます。
【参考・参照】
(※1)e-ヘルスネット 果物〈https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-01-003.html〉(最終閲覧日 2017/01/12)
県立広島大学人間文化学部紀要 「果糖は健康に良いのか悪いのか?」鄭 継華
〈http://harp.lib.hiroshima-u.ac.jp/pu-hiroshima/metadata/5802〉(最終閲覧日 2017/4/5)
【執筆者】
コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
管理栄養士
衞藤敬子