不足しやすいカルシウムを無理なく増やすコツ

カルシウムは、骨や歯の健康維持に欠かせない栄養素。ですが、日本人は欧米に比べて十分に摂取できていない状況が続いています。

1日当たりのカルシウム摂取目標量は、男性で15歳~29歳800mg・30歳~74歳750mg、女性では15~74歳で650mgとされています。(※1)
この目標に対し、令和元年の国民健康栄養調査によると、男女平均カルシウム摂取量は498mgとなっており、あと200mgほど補う必要があります。(※2)そこで、ちょっとした工夫で、カルシウム量を上手に増やすコツをご紹介します。
カルシウムの働きはこちら
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カルシウム摂取量を増やすコツ

ご飯やおかずにカルシウムが多いものをトッピングしたり、カルシウム豊富な食材をメインにしたおかずを選んだりすると、手軽にカルシウムを増やすことができます。

主食にひと工夫

主食のご飯に、しらすや青菜を混ぜ込んだり、ミキサーで細かくした小魚を「ふりかけ」として使ったりするとカルシウムを簡単に増やせます。
白ごはん1杯(180g)を・・・

    • しらす(5g)をプラスしてしらすご飯に変更           ⇒ +11mg
    • ゆでて細かくした小松菜(30g)をプラスして青菜ご飯に変更    ⇒ +45mg
    • 粉末にした煮ぼしの手づくりふりかけをプラス(煮干し1g)    ⇒ +22mg

食パンに使うバター(15g)を・・・

      • カッテージチーズ(15g)に変更   ⇒ +6mg
      • ごまペースト(15g)に変更    ⇒ +104mg

主菜にひと工夫

豆腐や厚揚げなどの大豆製品や乳製品には、カルシウムが豊富に含まれています。
大豆製品が主役のおかずにしたり、チーズを「ちょい足し」したりすると、カルシウムたっぷりのメニューにすることができます。
【一人前のカルシウム量】

  • 厚揚げのステーキ(半分の厚さに切って焼く)  : 180mg
  • 麻婆豆腐                                                     : 107mg
  • 桜えび(10g)とチーズ(10g)のお好み焼き      : 320mg

副菜にひと工夫

ひじきやわかめなどの海藻はカルシウムだけでなく食物繊維も豊富。便秘解消にも効果が期待できます。また、牛乳をスープに使うとカルシウム量をぐんと増やすことができます
【一人前のカルシウム量】

  • ひじきの煮物           : 122mg
  • わかめとちりめんじゃこの酢のもの : 61mg
  • クラムチャウダー         : 151mg

間食にひと工夫

ココアと牛乳には、カルシウムが多く含まれています。一緒にとれば、しっかりカルシウムがとれる間食に。また、カルシウムが豊富な小松菜をスムージーにするのもおすすめ。カルシウムだけでなく、ビタミンCも効率よく摂ることができますよ。
【一人前のカルシウム量】

  • ココア(牛乳200ml使用)     : 241mg
  • 小松菜(50g)を使ったスムージー  : 小松菜だけで72mg

 

カルシウムは、マグネシウムビタミンDなどをバランスよくとることで吸収率がアップします。また、適度な運動は骨に刺激を与え、カルシウムの利用効率を高めてくれます。
さまざまな食品からカラダや骨に必要な栄養素を上手にとり入れ、適度な運動を心がけててみてください。

 

【参考・参照】
(※1)厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)多量ミネラル<https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586565.pdf>(最終閲覧日:2020/03/31)
(※2)厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要<https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf>(最終閲覧日:2021/01/06)

コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。

アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。

現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。

衞藤敬子

管理栄養士
衞藤敬子

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