小豆|豆
自然な赤色で、お祝いの食事に彩りを添える小豆。サポニン・カリウム・食物繊維を含んでいて、女性に多いむくみや便秘の改善が期待できる食材です。小豆の栄養成分と効果、おいしい食べ方についてご紹介します。
栄養成分と効果
サポニン
サポニンは、さまざまな植物に含まれている成分で、苦味やえぐ味のもとになります。利尿作用によりむくみの改善を助けるほか、抗酸化作用によって体内の脂質が酸化されるのを防ぐ働きがあります。また、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロール(LDL)を減らして、動脈硬化を予防する効果も期待されています。(※1)
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アントシアニン
小豆には、アントシアニンという赤紫色のもとになる色素が含まれています。アントシアニンは、植物がもつ色素・苦味・香り成分を指すポリフェノールのひとつであり、抗酸化作用があります。
また、アントシアニンは目の機能の改善に役立つこともわかっています。というのは、光を感知し、脳へ信号を送るロドプシンという物質の再合成を促す効果が期待されているためです。(※2)
食物繊維
食物繊維のなかでも、不溶性食物繊維を含んでいます。水に溶けない不溶性食物繊維は、便のかさを増やし便秘改善を助け、腸内環境を整える働きがあります。
カリウム
カリウムには、細胞内液と外液の浸透圧の調整する働きがあります。余分なナトリウムを尿中に排泄し、むくみの改善や血圧を下げる作用もあります。
ビタミンB1
糖質をエネルギーとして使う際のサポートをする働きがあります。慢性的に不足すると、脳神経の正常な働きに影響したり、倦怠感の原因となったりすることがあります。糖質の多い食品やアルコールをたくさん摂っている人は、ビタミンB1不足になりやすいので注意が必要です。
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鉄分
赤血球のヘモグロビンや筋肉のミオグロビンというタンパク質の構成成分で、女性に多い鉄欠乏性貧血の予防・改善のために重要な栄養素です。
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おいしい食べ方
小豆は水に浸す必要がなく、豆類のなかでも手間が少なく調理できます。また、圧力鍋を使えば、煮る時間も短縮できます。
えぐ味を除くために何度か茹でこぼすこともありますが、茹で汁のなかに水溶性のサポニン・アントシアニン・カリウムが溶け出てしまいます。これらの栄養素を効率よくとり入れるなら、茹で汁を捨てずに黒豆茶のようなイメージでそのまま飲むのがおすすめです。もしくは、浮いたアクを丁寧に取りながら煮詰めて水分を飛ばすと栄養素を無駄なく摂ることができます。
おすすめレシピ
■きなこ入り水ようかん
和菓子は洋菓子に比べてカロリーが低く、ダイエッターの間食に向いています。レシピではゆであずきの缶詰を使っていますが、ご家庭で煮た小豆を使ってもOKです。煮た小豆は、小分けにして冷凍しておくと便利です。
お菓子にお料理に幅広く使える小豆。味付けをせずに茹でておくと、サラダや煮物に加えて簡単にとり入れることができます。小豆を上手に使ってむくみや便秘の緩和に役立ててくださいね。
▼カロリー計算▼
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【参考】
(※1)中村丁次監修 「栄養の基本がわかる図解辞典」成美堂出版 (2008年、132~133、147ページ)
(※2)吉川敏一/辻智子編著 「医療従事者のための【完全版】サプリメント 機能性食品ガイド」 講談社出版(2004年、254~261ページ)
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)