太刀魚|魚
体長1m以上もあり、刀のように細長くて平たい太刀魚。脳の活性化に効果的とされるDHAが100g中1400mg、EPAが100g中970mgと豊富に含まれています。(※1)
太刀魚の栄養とその効果、おいしい食べ方についてご紹介します。
栄養成分と効果
DHA
脳の神経細胞を活性化させ、認知症の予防や改善・学習能力や記憶力の向上・視力低下を抑制するのに重要な成分です。また、悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪を抑えて動脈硬化や高血圧などを予防し、抗アレルギー作用もあります。(※2)
EPA
血小板が凝集する働きを抑えて血栓を溶かすので、血液をサラサラにする効果があります。
また、中性脂肪の代謝を促進する、心の安らぎに関与する神経伝達物質セロトニンの働きを助ける、炎症やアレルギーの原因となる物質を抑制するなどの働きもあります。(※2)
オレイン酸
非常に酸化しにくいという性質があります。また、悪玉コレステロール(LDL)を増加させずに善玉コレステロール(HDL)を増やす作用が認められています。
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ビタミンD
カルシウムの吸収をよくして、骨や歯への沈着するのをサポートします。また、血中のカルシウム濃度を一定に保つよう働きます。カルシウムやリンなどのミネラルのバランスを整え、筋肉の収縮や神経伝達にも関わっています。
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太刀魚のおいしい食べ方
太刀魚は脂質が多い魚ですが、100gあたりのカロリーはさんまが287kcal、太刀魚が238kcalなので、高カロリー過ぎるということはありません。でも、ダイエット中なら、揚げ物やムニエルにするより、塩焼き・酒蒸し・汁ものの具材などにするのがおすすめです。焦げやすく崩れやすいので、焼くときはそっと扱うようにし、火加減に注意しましょう。
熱に弱く酸化しやすいDHA・EPAを無駄なくとり入れるなら、刺身や寿司などで食べるのがベスト。DHA・EPAは油や煮汁に溶け出しやすいという性質があるため、ホイル焼き・蒸し焼きにして、汁も残さず食べるのもひとつの方法です。 (※3)
太刀魚は、脳機能の向上や生活習慣病対策に役立つ栄養素が豊富です。ぜひ魚料理のレパートリーに加えてみてくださいね。
▼カロリー計算▼
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【参考】
(※1)文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)〈https://fooddb.mext.go.jp〉(最終閲覧日2022/6/21)
(※2)吉川敏一/辻智子編著 「医療従事者のための【完全版】サプリメント 機能性食品ガイド」 講談社出版(2004年発行104~107ページ)
(※3)河野友美著 「コツと科学の調理時典(第3版)」 医歯薬出版(2005年発行 260ページ)
オールガイド食品成分表2016 実教出版