キス|魚
キスは、タンパク質をたっぷり含み、脂質が少ない白身魚で、ダイエットや健康づくりに役立ちます。さらにビタミンD・ビタミンB12・ナイアシンをたっぷり含む栄養価の高い魚です。旬のおいしい時期は6月〜8月。お刺身や天ぷらにして味わいましょう。
キスの栄養成分と効果
タンパク質
私たちの筋肉や臓器などカラダを構成する主成分です。酵素やホルモン・免疫抗体の原料ともなり、リポタンパク質として栄養素の運搬も行っています。
タンパク質はそのままカラダに貯蔵される仕組みがなく、過剰分は尿へ排出されるため、摂り過ぎると腎臓に負担をかけ、腎機能障害を引き起こすリスクがあります。 また、不足すると筋肉が分解されてその分を補うため、体力や免疫力が低下します。
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ビタミンD
食べ物から摂ったビタミンDは、活性型ビタミンDに変換され、小腸でカルシウムとリンの吸収を促し、血中のカルシウム濃度を安定させることで骨の形成が促進されます。
血中のカルシウム濃度が低下すると、副甲状腺ホルモンなどとともに腸管からのカルシウム吸収を促進させる働きがあります。また、骨からカルシウムを溶かし出して、血中の濃度が一定になるよう調整します。
ビタミンB12
ビタミンB12はコバルトを含み「赤いビタミン」と呼ばれています。必要な量はごくわずかですが、補酵素としてタンパク質や核酸の合成や神経細胞の機能の維持、脂肪の代謝において重要な役割をしています。また、葉酸と共に正常な赤血球を作り出し、悪性貧血を防ぐ働きもあります。
ナイアシン
ヒトの体内では必須アミノ酸のトリプトファンからも合成されます。糖質・タンパク質・脂質からエネルギーを産生する過程の補酵素として重要な役割をしている物質です。
二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解するときの補酵素としても使用され、お酒をたくさん飲む人ほどその消費量は増えます。
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キスのおいしい食べ方
刺身や寿司ダネとして生のまま食べたり、焼き魚や天ぷらとして食べたりするのが定番です。また、キスの身に切り込みを入れて、結んで作る「結びキス」はお祝いごとやおもてなしのときのお吸い物の種としてもピッタリ。
ビタミンB12は光や空気によって酸化が進むので、冷凍保存をするときはきちんと密閉するのがコツです。
普段なかなか食べる機会が少ない魚の一つかもしれませんが、さまざまな食べ方ができる魚です。ぜひ、旬のおいしい時期に食べてみてくださいね。
▼カロリー計算▼
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【参考】
文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)〈https://fooddb.mext.go.jp〉(最終閲覧日2022/7/11)