ひよこ豆|豆

ひよこ豆は、くちばしのような突起があり、形がひよこに似ていることが名前の由来と言われています。缶詰などには「ガルバンゾ」と、スペイン語で記載されていることもあります。
色は肌色で、粒の大きさは10~13㎜ほど、球状で表面はごつごつとしています。日本では栽培されておらず、海外から輸入されています。
大豆に比べると糖質は約3倍と多いのですが、脂質は少ないため、100gあたりのカロリーは大豆と同程度の171kcalです。糖質制限向けとは言えないため、食べ過ぎに気を付けつつ、上手にひよこ豆の栄養を取り入れましょう。

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ひよこ豆の栄養と効果

ビタミンB1

ビタミンB1は糖質をエネルギーにかえる時に必要な栄養素です。
糖質を多く摂ると必要量が高まり、不足すると疲労感や倦怠感の原因のひとつとなるため、糖質やアルコールをよく摂取する方は意識してとりましょう。

 

ビタミンB6

ビタミンB6はタンパク質を代謝する際に必要な栄養素です。通常の食生活では不足しにくいのですが、不足すると皮膚炎や口内炎などのリスクがあります。タンパク質の摂取量が多いとビタミンB6の必要量が増えるため、タンパク質を多くとる方は気を付けてとりたい栄養素です。

 

葉酸

葉酸はタンパク質や細胞が作られる際に必要なDNAや、赤血球などの合成に関わる栄養素です。細胞増殖の盛んな胎児の健常な発育に必要とされ、妊娠中の必要量は約2倍まで高まります。
ひよこ豆100gあたりには、葉酸が110μg含まれており、成人女性に必要とされている量の約半分を補うことができます。ただし、葉酸は摂取の上限量が900~1000μgとされているため、サプリメントなどをとっている方はとりすぎには注意しましょう。

 

食物繊維

100gあたりの食物繊維が11.6gと豊富で、大豆やあずきと比べても多く含まれています。日本人は食物繊維の摂取量が3~5g程度不足しているため(※1)、ひとつかみ分のひよこ豆(50g)で不足分を補うことができます。便のかさを増し便秘の改善に役立つ効果や、腹持ちをよくして食べ過ぎを防ぐ効果が期待できますので、ダイエット中の方は意識して取り入れましょう。

ひよこ豆のおいしい食べ方

ひよこ豆は乾燥した状態から茹でると、他の豆の倍以上の時間がかかってしまいます。圧力鍋を使うと短い時間で調理できるので、まとめて茹でて冷凍保存しても良いでしょう。缶詰やパウチ食品など、すでに茹でられた状態のものを使うと便利ですよ。

ホクホクとした独特の食感が特徴で、臭みはさほど気になりません。キーマカレー、ミネストローネなどのスープ、サラダのトッピングなどによく用いられます。ハンバーグのかさましや、オムレツの具材としても使えます。
くちばしの形が可愛らしいひよこ豆の、お好みの食べ方を見つけてみてくださいね。

 

【参考・参照】
(※1)厚生労働省 e-ヘルスネット 食物繊維<https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html>
・文部科学省 食品成分データベース <https://fooddb.mext.go.jp/>
・厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)<https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html>(最終閲覧日:2020/05/09)

【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。

広田 千尋

管理栄養士
広田 千尋

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