長ネギ|野菜

冬になると甘さが増す長ネギ。別名「根深ねぎ」として知られており、煮物・焼き物・鍋物・炒め物などの料理や薬味として幅広く使用されています。刺激臭と辛みはアリシン(硫化アリル)という成分によるもので、消化液の分泌を促し食欲を増進させます。冬の免疫アップ食材として、上手に活用していきましょう。

pixta_16561906_S

長ねぎの栄養成分と効果

アリシン

アリシンはネギ類やにんにくなどに含まれており、独特の匂いや辛みのもととなる成分。
血中の余分な脂質を減らしたり、動脈硬化の予防高血圧に対する効果もあるとされています。(※1) さらに「アリシン」には、ビタミンB1と結合し、ビタミンB1の吸収を高める働きがあります。疲労回復のサポートやカラダを温める作用もあると言われ、風邪の予防や回復を早めることが期待されています。

ビタミンC

長ネギの白い部分に多く含まれているビタミンC
シミやそばかすを予防するとされるほか、コラーゲンの合成を助けるので、美肌効果が期待されています。また、カラダにとって有害な活性酸素を除去する抗酸化作用があります。

β-カロテン

体内で必要に応じてビタミンAに変換される栄養素で、長ネギの緑色の部分に含まれています。夜間の視力の維持や皮膚や粘膜の健康維持に欠かせない栄養素です。

カルシウム

カルシウムも長ネギの緑色の部分に含まれます。主に骨や歯を作り、丈夫にします。また、出血をしたときに血液を凝固させたり、神経を鎮めたりする働きもあります。
日本人は慢性的に不足しているので積極的にとり入れたい栄養素です。

食物繊維

長ネギには水に溶けにくい不溶性食物繊維が多く含まれています。不溶性食物繊維は、水分を保持して便のかさを増やし、排便を促す効果があります。

長ネギのおいしい食べ方

長ネギに含まれているアリシンは、糖質の代謝を助けるビタミンB1の吸収を助ける働きがあるので、豚肉などのビタミンB1が豊富な食材と一緒にとることをおすすめします。また、アリシンは細胞を壊すことで効果を高めることができるので、細かく刻んで料理に使いましょう。刻んでから水にさらすと辛みと特有の香りが抜けます。

おすすめレシピ

野菜たっぷり麻婆春雨
長ネギのみじん切りをたっぷりと使用する料理の一つ。
アリシンが豊富なにんにくを利用することで、スタミナアップに効果大!アリシンは熱に弱い性質を持ちますが、油に絡めると比較的強くなるといわれています。最初にしっかりと油で炒めてから使用しましょう。

白身魚のねぎ味噌焼き
白身魚のタラは、低カロリーでタンパク質やカルシウムが含まれています。ねぎ味噌には万能ネギ、付け合わせには根深ねぎの白い部分を使っています。

■豚肉のねぎ梅味噌だれかけ
豚肉は茹でてカロリーカット。おの代わりに疲労回復効果のあるクエン酸たっぷりの梅干しを使ってみましょう。さらに効果を高めるために、長ネギは細かく刻んで使うことがポイント。

■長ネギ湿布
長ネギは外用薬としても効果を発揮します。風邪のときに喉に巻くと良いと昔から言い伝えられているのは、アリシンの効能によるものです。細かく刻んだ長ネギをガーゼに包み、さらにタオルでくるんで首に巻けばカラダを温めて喉の痛みを和らげ、風邪からの回復を早めてくれるでしょう。

長ネギの独特の匂いや味が苦手という方も多いと思いますが、その原因となるアリシンこそカラダに嬉しい効果をもたらしてくれます。

 

疲れたと感じるとき、風邪の引きはじめや日々の健康増進のためにも、普段から食卓に長ネギをとり入れてみてはいかがでしょうか。

 

【参照・参考】
(※1)国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「健康食品の安全性・有用性情報」
<https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail71lite.html> (最終閲覧日2019/06/27)

ページトップ