尿酸の代謝や各酵素の成分になる【モリブデン】
モリブデンは肝臓や腎臓に存在する微量ミネラル。体内で代謝をスムーズに行うための補酵素の成分として役立っています。
モリブデンの働き
糖質や脂質の代謝を助ける
酵素の構成成分により代謝を助けます。
尿酸の生成を助ける
食品中に含まれるプリン体を分解して尿酸をつくります。
⇒要チェック!プリン体の多い食べ物・少ない食べ物
貧血を予防する
カラダの中で鉄を使いやすくしてくれるので、貧血の予防が期待できます。一方、鉄の働きを助ける銅の排泄にも関与しているため、過剰に摂るとヘモグロビン形成に必要な銅が不足して貧血になりやすくなります。
モリブデンの摂取目安量
モリブデンの推奨量は、男性は18~74歳30㎍/日・75歳以上25㎍/日、女性は18歳以上25㎍/日です。(※1)
過剰摂取が続いた場合
摂り過ぎても尿中に排泄されるので過剰症の心配はありませんが、高尿酸血症のような関節の痛みが起りやすくなります。
不足が続いた場合
日常の食事から補えるため不足しにくいですが、不足した場合は脈が早くなる、頭痛などが起きやすくなります。
モリブデンが多く含まれる食材・食事
モリブデンが多く含まれる食材は以下の通りです。(※2)
大豆・茹で(60g) | 46μg |
木綿豆腐 | 44μg |
牛レバー(80g) | 75μg |
豚レバー(80g) | 96μg |
玄米ご飯 | 34μg |
精白米 | 30μg |
※特に記載のないものは、食品100gあたりの含有量を表示しています。
モリブデンを摂取するポイント
モリブデンは、豆類や精製度の低い穀類・ナッツ・レバーなどに含まれています。
おすすめレシピ
■豚ヒレと豆腐のスープ煮
豚ヒレ肉や豆腐を使ったヘルシーなスープ。春雨を使っているので、満腹感も得られますよ。
■牛肉と大豆のカレーいため
カレー粉効果で胃腸の働きを活発に。免疫力やスタミナアップにもおすすめです。
⇒栄養士が伝授!おうちカレーをヘルシーにつくるコツ
モリブデンはあまり聞きなれない栄養素ですが、私たちのカラダに欠かせない栄養素。加工品に偏らない、バランスの良い食生活を心がけることがポイントです。
【参考・参照】
(※1)厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)〈https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html〉(最終閲覧日:2020/5/14)
(※2)文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)〈https://fooddb.mext.go.jp〉(最終閲覧日2022/04/05)