女性アスリート必見!陥りやすい症状と食事対策
アスリートのパフォーマンスアップには、カラダのケアは何より大切です。ですが、同じアスリートでも、男性に比べて女性は、生理やホルモンの働きによって体調が左右されてしまいます。そこで女性アスリートが陥りやすいカラダの不調と食事による解決策をご紹介します。
女性アスリートが陥りやすい症状
スポーツ貧血
貧血を引き起こす原因は鉄分不足によるものが大半です。スポーツで発汗量が増えると、汗とともに体内の鉄分が一緒に失われます。女性の場合、生理による鉄の損失量が増加するので、男性よりも鉄分不足に陥りやすくなります。鉄分が不足すると、血液中の酸素を運搬するヘモグロビンが減少し、貧血を起こしやすくなります。
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骨粗鬆症
トレーニングによるエネルギー消費量がエネルギー摂取量を上回る状態が長く続くと、女性ホルモンの分泌が低下して骨密度が減ってしまいます。その結果、疲労骨折を繰り返したり、骨粗鬆症を引き起こしたりします。特に、女性アスリートの場合、パフォーマンスの向上のためや外見を重視して食事量を極端に減らしがち。低栄養状態が続くと骨粗鬆症を引き起こすリスクが高まります。
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生理不順
過度の練習による疲労が蓄積し、精神的に強いストレスにさらされる状態が続くと、視床下部と脳下垂体の機能が低下し、女性ホルモンのバランスが崩れて生理が不安定になります。さらに、精神的に緊張感がかさなると、生理が何年も止まってしまうこともあります。一般的に、体脂肪率を減らすことを求められるバレエ・新体操・フィギュアスケート・陸上長距離などの選手に発症しやすいと言われています。
神経性食欲不振症(摂食障害)
神経性食欲不振症とは、競技パフォーマンスをあげるためや、理想の体型を目指すために食事量を極端に減らし、体重が大幅に減ってしまう症状のことです。一般的に、バレエや新体操など見た目の美しさを追求する演技や、体重が軽いほど有利とされる陸上長距離選手に多くみられます。指導者の厳しい指導や他選手との比較、プレッシャーで自分を追い込むなど、心理的な面も関与しています。最初は活動的に競技に打ち込めても、低栄養状態が続いてエネルギー不足のため、心身ともに支障が表れ、競技を続けるのが困難になります。
食事による体調管理の対策
1.食事を1日3回~4回にわける
夕方から練習が始まり、夕食が遅くなる場合は、練習前に軽めに、おにぎり・バナナなどで栄養補給し、練習後に主菜と副菜を摂るように分食してみましょう。
2. 栄養バランスを整える
炭水化物:脂質:タンパク質=50~60%:20~25%:15~20% のバランスが理想的と言われています。ただし、競技の強度や時間によってエネルギー摂取量を検討することが必要です。
3.水分をこまめに補給する
特に運動中は、発汗により水分を失います。体温調節としても大切なので、のどが渇く前に水分をとることが大切です。
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4.年齢・体格・活動量に見合ったエネルギーを摂取する
極端に食事量を減らしすぎるのは危険です。減量が必要な場合は、毎日少しずつ減らすようにしましょう。急激な減量は競技のパフォーマンスが低下するだけでなく、貧血・生理不順・エネルギー不足などを引き起こす可能性があります。
5.翌日に疲労を残さない食材をとり入れる
翌日に疲労を残さないためには、運動で消費したグリコーゲンを始め、ビタミンやミネラルをしっかり補給することが大切です。グリコーゲンの原料となる炭水化物、筋肉の修復に欠かせない良質タンパク質と併せて、野菜・海藻類・果物などを積極的にとり入れましょう。
あまりに極端な食事制限は、カラダを壊してしまうため本末転倒。自分自身のカラダとしっかり対話しながら、毎日の食事内容と量をコントロールしていきましょう。