妊娠中のむくみが辛い!理由や対策を知って、むくみを遠ざけよう
妊娠中、多くの方が悩まされるむくみ。とくに妊娠後期から臨月に近づくにつれ強くなり、辛さを感じる方も多いのではないでしょうか。不快なマイナートラブルは、少しでも解消しておきたいですよね。今回は妊娠中にむくみが起きる理由やむくみケアのポイントをご紹介します。
妊娠中にむくみが起きたら…
むくみの原因の大半は生理的なものであり心配ないものですが、まれに妊娠高血圧症候群や深部静脈血栓症などの病気のサインであることもあります。
妊娠中にむくみが起きた場合、まずは医師に相談するようにしましょう。心配ないと判断された場合にこちらのコラムの内容を参考にしてくださいね。
むくみが起きる原因
むくみが心配ないものと判断されたとしても、むくんでいる状態は不快ですし、水分により体重が増えてしまうのも気になりますよね。
妊娠中に起きるむくみは、以下のような原因が考えられています。
・子宮に圧迫され下肢の血液循環が悪くなる
・血液量増加により血管から水分が漏れ出やすくなる
ほかにも、食事から食塩を摂りすぎてしまうことも原因になります。
生理的な現象であるためどうしても避けられない部分もありますが、少しでも軽減できるよう次に挙げる対策を実践してみてください。
むくみケアのポイント
むくみが少しでも楽になるようなケアのポイントを紹介します。
食塩の摂りすぎを減らす
食塩に含まれるナトリウムは、水をため込む性質があり、摂りすぎはむくみの原因となります。妊娠中に極端な減塩は勧められませんが、摂りすぎを減らすことでむくみ軽減が期待できます。
薄味を心がけたり、麺類のスープを残したり、味の濃いものを減らしたりするようにし、食塩の摂取量を少しでも減らせるよう心がけてみましょう。
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カリウムを意識して取り入れる
カリウムはナトリウムを排出してくれる働きがあるため、ナトリウムの摂りすぎによるむくみ解消に役立ちます。
カリウムは野菜、果物などに含まれるため、野菜をたっぷり取り入れた食事を心がけ、間食として果物を取り入れるなどの工夫をすると良いでしょう。
適度な運動を心がける
適度な運動により、血流を良くしてむくみ対策をしましょう。
ウォーキングなどの有酸素運動はむくみ対策だけでなく、体重コントロールなどほかのメリットもあります。またストレッチで足の筋肉を伸ばすのも良いでしょう。妊婦向けのアクアビクスやアクアウォーキングなどは、水圧がかかることもあり血流改善にも役立ちますよ。
カラダを温める
冷えることで血流が悪くなるため、カラダを冷やさず、温めるよう心がけましょう。
暑い時期でも室内は冷えていることもあるため、カーディガンやレッグウォーマーなどを活用するのも良いでしょう。また冷たい飲み物を避け、温かいものや常温のものを取り入れるのも良いですね。
さらに、入浴は湯船にゆっくりと浸かり、カラダを温めるのも良いでしょう。リラックス効果も期待でき、ぐっすり眠るのにも役立ちます。
妊娠中は体調の変化が大きく、辛さを感じる方も多いでしょう。少しでも楽になるよう、むくみに悩んでいる方はぜひ参考にしてくださいね。
【参考・参照】
公益社団法人日本産科婦人科学会 公益社団法人日本産婦人科医会 産婦人科診療ガイドライン産科編 2020 <https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_sanka_2020.pdf
>(最終閲覧日:2022/4/28)
日本産科婦人科学会雑誌59巻12号 産科疾患の診断・治療・管理 妊娠の生理<http://fa.kyorin.co.jp/jsog/readPDF.php?file=to63/59/12/KJ00005050139.pdf>(最終閲覧日:2022/4/28)
【執筆者】
これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
管理栄養士
広田 千尋