第9回BLUEサークルメンバーインタビュー
【洸さん】数年前に脳梗塞を起こしてしまったことで食事管理を始めました。
食事管理を考えられたきっかけを教えていただけますか?
数年前に脳梗塞を起こしてしまったことがきっかけです。
私は以前飲食店の厨房で働いていました。とても忙しい職場で、真夏に厨房内が暑くてもなかなか水分を取ることができないような日が続いていました。そんなことが続いていたある日、プライベートで仕事の後にステージで歌をうたう機会がありました。ステージ中は緊張のせいか、動悸がして意識が遠くなることが数秒ありましたが、ステージを終え、打ち上げで楽しくお酒を飲み帰宅しました。しかし帰宅後、今までにないくらい頭が痛くなり、身動きもままならず、救急車で病院に運ばれました。
もともと心臓の病気をもっており、肥満気味でもあるのですが、汗をかいているにもかかわらず仕事中に水分をとれない日が続いたことや、動悸を起こしたことで、さらに心臓に負担をかけてしまっていたのではないかと思います。病院では心原性の脳梗塞だと診断されました。結果的に検査や転院なども含めると、数か月は入院していました。
食事に関しては、心臓の持病のために普通の方より気にしているほうでしたが、これを機により気を遣うようになりました。また、入院時の食事が、今まで普段食べていたものと味や量、メニューが全然違うということに気付き、塩分や脂質の量も今まで以上に意識するようになりました。
※脳梗塞:動脈硬化や不整脈等、なんらかの原因で脳内の血管が細くなってしまったり詰まってしまったりすることで発症します。そのなかでも心臓内にできた血栓が原因になるものを「心原性」と呼びます。脳梗塞では、半身麻痺や言語障害、頭痛、意識の低下などの症状が現れ、十分な血液を得られずに死滅してしまった脳細胞は再生が難しいため、早急な治療が肝要です。 参考:厚生労働省e-ヘルスネット等
それはとても大変でしたね。病院で退院後の食事の指導などもあったのですか?
病院からは下図のような表を渡され、これから心がけるべき食事の指導がありました。例えば、食事指導で聞いたことの一部ですが・・・
1 日の摂取カロリー 1100~1200kcal
・これより減らすと、逆に太りやすい体質になるそうなので、これが最低だと聞きました。
タンパク質について
・肉・魚・豆腐・豆類・玉子をかぶらないように1 食にひとつずつ取り入れてバランスよくたべること
1 日にとるべき野菜の量の目安や栄養素の違い
・1 日の野菜の摂取量は300~350g。キノコ・海藻・コンニャク類は気にせず食べてOK
・できるだけ葉物野菜、色の濃い野菜を積極的にとる
・サラダなどの生野菜は両手いっぱい。茹で野菜などは片手いっぱいを目安に摂る
・イモ類を食べる時はその分、ご飯を減らす
・できれば食事は野菜から食べることを推奨(ベジファースト)
そのほか、うすい味付けや、お醤油、ソースなどの調味料を追加でかけないことは⾧い入院生活で慣れていたので、これらの指導と一緒に実践しています。また、入院中に病院で出されていた食事も思い出して献立の参考にしています。
一部だけでも、とても参考になりますね!ありがとうございます。
たしか冒頭で塩分・脂質も気にされているとお話しいただきましたが、どのように工夫されているのですか?
まず、基本的には自炊を心がけています。私の場合は、行きあたりばったりになったり、有り合わせや出来合いのもので準備したり、また外食になったりすると調整が難しいと感じるので、できるだけ朝に1 日のおおまかな献立を立ててしまいます。そのうえで、味噌汁に入れる味噌をはかることもありますが、塩分に関しては薄味に慣れている自分の舌を頼りにしています。ほとんど塩分を感じないくらいを目指して味付けしています。また、脂質を控える工夫については、洋食が続かないようにすること、それからマーガリンやバター、マヨネーズを使用しないこと、そしてお肉の料理が続かないようすることに気を付けていす。お肉を買うときは、よく見て脂の少ないものを探して購入するようになりました。外食をすることもありますが、そのときも塩分・脂質を控えるため、脂の浮いているスープなどは飲まないようにしています。
ほかは、揚げ物を食べる回数を減らすことでしょうか。私の場合は「工夫」というより自然と減ったのですが、以前はカツカレーが大好物でした。しかし食べた後に罪悪感を感じるようになり、年齢のせいもあいまってか、揚げ物自体を食べる回数が自然と少なくなりました。
あすけんはどのように見つけてくださったのですか?
退院してすぐは、食べたものをノートに書くレコーディングダイエットをしていました。それですぐに体重は落ちましたが、停滞期に入り、体重が落ちない原因をどうにかしたいと考えていました。そんなときにどなたかのダイエットブログであすけんが紹介されていました。単に食事を入力して満足して終わりではなく、きちんとアドバイスや指導が入り、栄養素もまんべんなく摂取できそうなところから「これは良さそう!」と思い、使い始めることにしました。
あすけんの記録を続けたことや食生活を改めたことで、どんなところが変わってきたと感じていますか?
野菜や果物の摂取量が以前よりかなり多くなりました。果物はビタミン類の他に、塩分を排出する作用のあるカリウムが含まれているものも多いので、間食にはお菓子ではなく果物を摂るようにしています。野菜も手軽にとり入れられるよう、ミニトマトのようにすぐに食べられるものや、汎用性の高い冷凍の焼きナス、そして自分でキノコを適当にミックスして冷凍したものをストックしています。また、持病は不整脈が起きやすいので、血栓を予防するためお酢を積極的にとるようにしており、玉ねぎのスライスや白菜などをかんたん酢につけて常備菜にしています。それから、パックのメカブやヒジキ、モズクもよく食べます。万能ねぎもプランターで育てているのですが、薬味によく使っています。3 年ほど買い足すことはなかったぐらいちゃんと育ってくれました(笑)。
こうした成果か、以前はよくできていた口内炎が今はほとんどできなくなりました。風邪もひかない方だと思います。また、体重も一番多いときで80kg ほど、あすけんを始めた頃には72kg くらいでしたが、そこからさらに13kg ほど落とすことができました。体重が減った分、膝の痛みが減りました。またなによりも、あすけんで数年分のデータを振り返ると、今まで頑張ってきたことや現在も継続できていること、そしてスタート時の体重に戻っていないことを実感できます。それがダイエットに対する自信につながっているように思います。
あすけんの中で特に活用している機能や、気にしている数値・目安などを教えてください。
食べてしまった後にあすけんに登録して、「これはやめておけばよかったな・・・」と悔しい思いをしたことがありました。そのため、毎日ではないのですが、事前に1 日分の食事をまとめて登録してしまうときがあります。高得点の食事ができるよう一日分を先に計画することで、安心して食べられるようになりました。先に登録することで、「これ以上は食べてはいけない」という抑制効果もあるように感じます。
また、あすけん健康度80 点以上をとりたいと思い、食事だけでなく運動も気にかけるようになりました。運動は天気や気温に左右されないように、家でエアロバイクをこいだり、テレビで体操がついていたら一緒にやったりしています。毎日のペットの散歩や、最近始めた菜園で土を耕したり草取りをしたりすることも、良い運動になっています。
持病のための食事管理を継続するために工夫していること、励みにしていることなどはありますか?
体重を今より「増加させない」ことを気にかけるようにしています。体重が減れば良いに越したことはないですが、それだけに意識が集中すると、上手くいかないときに酷く落ち込んでしまうことや、余計に食べてしまうことがあるからです。それから、あすけんとは別で毎日手書きの記録をつけています。左のページにその日に食べたもの、右のページにその日の動きや心情、精神状態、今後の自分に対するアドバイスを書いています。通院時にはそのノートを主治医に見せています。その日の情景を思い返しながらノートを書くと、あすけんに入力し忘れている間食があったりすることもあって、改めて「ホントは食べていたんだ!」という自覚を持つことができます。また、そのノートで総合的に自分を振り返ることが反省のきっかけとなり、リセットに気合が入ります。
脳梗塞を乗り越えて頑張る洸さん。お話ありがとうございました。
脳梗塞という大変な病気を乗り越えて、ダイエットにも成功した洸さん。あすけんで数値やグラフを目安に食事やとるべき栄養素を計画立てながら、心の整理や自分の振り返りはノートに手書きで行うという、デジタルとアナログの両方の良い点を取り入れられていらっしゃいました。退院された後、病院での食事のメニューや量を参考に食事を作られていたそうですが、ご飯だけは願望のまま多めによそってしまうので、目分量でも100g がすぐにわかるように子供用の小さなお茶碗を探されたそうです。そして、最後はなんと窯元にお願いして、ちょうどよいお茶碗をつくってもらったそうです。(プロフィール写真の右側の茶色いお茶碗が窯元でオーダーメイドされたお茶碗だそうです。素敵ですね)
自分のお気に入りのお茶碗でしたら、毎日ご飯をよそうのも楽しくなりますよね!オーダーメイドは少し大変かもしれませんが、モチベーションを上げるのにピッタリな方法だと思いました。ノートとお気に入りのお茶碗とあすけんと…今後また何か新しいモチベーションUP グッズを見つけられたら、ぜひ教えていただこうと思います!
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